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新首都圏ネットワーク


『中国新聞』2004年9月29日付

島根大病院、美容外来を新設

 ■にきび・しみ治療

 島根大医学部付属病院(出雲市)は十月から、にきびやしみを診る皮膚美容
外来を設ける。中国地方の旧国立大付属病院では初めて。医療と美容の垣根を
越えた試みとして注目を集めそうだ。

 外来窓口は皮膚科の診察室で週一回、木曜日午後二時半から四時半まで開設。
予約制で、皮膚科の医師三人が担当する。

 当面は顔に限って診察。酸を塗って表面の角層をはぎ皮膚の代謝を早めるこ
とで、皮膚の汚れやしみを取り除くケミカルピーリング(CP)や、しみなど
を抑制する効果のあるビタミンC入り保湿ローションを使った治療をする。

 いずれも医療保険の適用外で、診療費はCP一回につき五千二百五十円。保
湿ローションは三千百五十円が別にかかる。レーザー治療や手術はせず、必要
に応じて同病院の皮膚科や形成外科のある病院に紹介する。

 かつてはエステや美容外科クリニックなどの専売特許だった「美容行為」へ
の病院の参入は、私立の大学病院や民間病院を中心に全国的に広がりつつある。
中国地方の大学病院では川崎医大付属病院(倉敷市)が昨年から「形成外科美
容外科」を開設し、にきびやしみ、脱毛などの治療にも取り組んでいる。

 加藤譲病院長は「(今年四月の)国立大学の法人化に伴い、従来はできなかっ
た分野に乗り出しやすくなった。利用状況や患者のニーズに応じて、治療の幅
を広げ、将来的には美容外科の立ち上げも検討したい」としている。