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『毎日新聞』2004年8月11日付 社保庁:独立行政法人化も含め組織体制を検討 有識者会議 細田博之官房長官の下に設置された「社会保険庁の在り方に関する有識者会 議」(座長・金子晃慶大名誉教授)の初会合が11日、首相官邸で開かれた。 独立行政法人化や業務の外部委託など社保庁組織を一から見直し、1年をめど に最終報告を出す。運営面では、物品調達の随意契約の見直しなど着手可能な ものから改善しつつ、予算に関係する改善策を年末の予算編成前に中間報告に まとめる。 社保庁は国民・厚生の両年金事業、中小企業の従業員が加入する政府管掌健 康保険などを扱い、年金相談や検診など健康管理事業も実施している。有識者 会議では、これらの事業について▽ふさわしい組織形態▽民営化や外部委託で きる部門の範囲−−などを検討する。坂口力厚労相は改革私案で「独立行政法 人化などの民営化も視野」に入れる考えを示している。しかし「保険料の強制 徴収もするのに独立行政法人が適当か」(社保庁幹部)など慎重な意見も社保 庁内には根強く、議論の行方が注目される。また、税と社会保険料の一元化徴 収なども議論される見通しだ。 有識者会議は細田長官と坂口厚労相のほか、学識経験者や労使代表ら10人 で構成。保険料の「流用」や「無駄遣い」など社保庁の体質が問題になる中、 抜本改革を検討するために設置された。【堀井恵里子】 |