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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Academia e-Network Letter No 149 (2004.07.31 Sat) http://letter.ac-net.org/04/07/31-149.php ━┫AcNet Letter 149 目次┣━━━━━━━━━ 2004.07.31 ━━━━ 【1】落合栄一郎氏からのお便り 2004.7.30 「ヒトゲノムと教育基本法改正」 【1-1】東京新聞 2004.7.29 『人格』より『人材』づくり ヒトゲノムで選別も? http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20040729/mng_____tokuho__000.shtml 【1-2】2004.6.17 与党教育基本法改正案 中間報告要旨より ***「教育行政は不当な支配に服することなく・・・」*** http://www2.neweb.ne.jp/wd/sekisei/sub113.htm 【1-3】「教育基本法 第十条の条文の成立過程」より http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/gyouhou/Education/edulaw-art10.html 【2】[he-forum 7389] 8.14集い追加案内 「国立大学法人法下の大学財政:分析作業と危機打開行動開始の集い」 http://www.shutoken-net.jp/040730_2jimukyoku.html From: "Shutoken-Net" 【3】 NPO Science Communication News 速報版 #(目次と抜粋) 登録申込: http://scicom.jp/mailmag/ 【3-1】研究ニュース・イベント案内号 No.42 2004年7月20日号 Vol.1 http://blog.melma.com/00106623/20040720054338 【3-1-1】博士号取っても定職なし、文科省が「余剰博士」対策へ http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040718i301.htm 【3-2】研究ニュース・イベント案内号 No.43 2004年7月26日号 Vol.1 http://blog.melma.com/00106623/20040726060053 【3-2-1】「博士を採用して」政府、余剰博士の就職活動を後押し http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040724i507.htm 【3-2-2】●編集後記 【サイコムジャパンの一年】 Vol.3 http://blog.melma.com/00106623/20040726060003 【3-2-3】東京新聞 2004.7.6 研究者と市民のつなぎ役育成へ 楽しさどう伝える?(大島弘義) http://www.tokyo-np.co.jp/00/sci/20040706/ftu_____sci_____000.shtml ━ AcNet Letter 149 【1】━━━━━━━━━━ 2004.07.31 ━━━━━━ 落合栄一郎氏からのお便り「ヒトゲノムと教育基本法改正」 Date: Thu, 29 Jul 2004 12:05:19 -0400 ────────────────────────────── 7.29日づけ東京新聞インターネット版で、教育基本法改正につい ての「タウンミーテイング」の記事を目にしました。二つの問題が あるようです。一つは「愛国心」の問題で、国歌/国旗などの強制 という形でここでもすでにかなり議論されてきた。もう一つは教育 の目的を「人格形成」から「人材(エリート)養成」にすり替える意 図とその促進の問題のようです。この後者の目的の善し悪しの議論 は今は差し控えるが、その選別方法として「ヒトゲノム」の活用が 議論されているようなのを危惧する。 記事によれば、毛利氏、江崎氏、三浦朱門氏など教育審議会関係の 有力者などがこのような考えに取りつかれているようである。毛利 氏の発言:「昨年、ヒトゲノム、(すなわち)私たちの体をつくっ ている遺伝子情報がすべて読みとられた。それは一人ひとり違う。 その差は残念ながら持って生まれた遺伝子の組み合わせの差だ。 (中略)そこをどう埋めていくのかが習熟度別学習であり、もっと 伸びる子を伸ばす、それから今のままではついていけない子をどう 救うか、が重要だ」、江崎氏の発言:「遺伝情報が解析され、持っ て生まれた能力がわかる時代になってきました。(中略)いずれは 就学時に遺伝子検査を行い、それぞれの子どもの遺伝情報に見合っ た教育をしていく形になっていきますよ」だそうである。 この新聞記事でも尾木氏が指摘しているように「科学主義の落し穴」 というか、生半可な科学知識とそれに見合った盲目的な科学信仰の 典型例と言ってよいであろう。このような態度には様々な問題があ るが、そのいくつかは: (1)ゲノムとでき上がってくる人間の資質の関係:単純な関係 はない。 (2)たとえその関係がある程度確立されうるとしても、ゲノム 選択(誰がどのような基準で)は政治問題であり、政治という時 代とともに変化して行くものにそのような選択を任せるべきか。 (3)基本的には、人類社会の存続のために、特定のゲノムを選 択することが有利なことなのか。生物圏の存続はそれが包含する 種の多様性に依存する。 いずれにしても、ゲノムー脳/体質ー全人格の関連性について、よ り深い知識/見識をもっている方々の発言がほしいところである。 落合栄一郎 Juniata College Huntingdon, PA 16652, USA ────────────────────────────── 【1-1】東京新聞 2004.7.29 『人格』より『人材』づくり ヒトゲノムで選別も? 教基法の改正 『機会均等』に暗雲 http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20040729/mng_____tokuho__000.shtml ────────────────────────────── #(以下の発言が引用されている。 毛利氏「昨年、ヒトゲノム、(すなわち)私たちの体をつくって いる遺伝子情報がすべて読みとられた。それは一人ひとり違う。 その差は残念ながら持って生まれた遺伝子の組み合わせの差だ。 (中略)そこをどう埋めていくのかが習熟度別学習であり、もっ と伸びる子を伸ばす、それから今のままではついていけない子を どう救うか、が重要だ」 江崎氏「遺伝情報が解析され、持って生まれた能力がわかる時代 になってきました。(中略)いずれは就学時に遺伝子検査を行い、 それぞれの子どもの遺伝情報に見合った教育をしていく形になっ ていきますよ」(『機会不平等』文春文庫) 三浦氏「(戦後教育で)落ちこぼれの底辺をあげることにばかり 注いできた努力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。 百人に一人でいい、やがて彼らが国を引っ張ってきます。限りな くできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておい てもらえればいいんです」(同) 鳥居氏(中央教育審議会会長)「米国がレーガン政権下の八三年 に出した報告書は『優れた国民をつくるには、大変なコストがか かる。しかし、長期的にみるともっとコストがかかることがある。 凡庸な国民を大量につくってしまった時の後始末である』という 印象的な言葉で締めくくっている。この言葉を日本も大切にしな ければならない」 ) ────────────────────────────── 【1-2】2004.6.17 与党教育基本法改正案 中間報告要旨より http://www2.neweb.ne.jp/wd/sekisei/sub113.htm ────────────────────────────── #( 教育基本法第10条「教育は、不当な支配に服することなく、国民全 体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。2 教育行 政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の 整備確立を目標として行われなければならない。」 ==> 与党改正案要旨より:「教育行政は不当な支配に服することなく国・ 地方公共団体の相互の役割分担と連携協力の下に行われる。国は教 育の機会均等と水準の維持向上のための施策の策定と実施の責務を 有する」) ────────────────────────────── 【1-3】参考:「教育基本法 第十条の条文の成立過程」より http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/gyouhou/Education/edulaw-art10.html ────────────────────────────── 第九二回帝国議会衆議院教育基本法案委員会議第一回(1947.3.14) の中で、永井勝次郎委員の質問に対しての高橋誠一郎文部大臣と辻 田力文部事務官の答弁 永井: 次に教育行政の問題でありますが、ここに「不当な支配」 ということがありますが、「不当な支配」ということは、具体的 にはどういうものを指すのであるか。それから国民全体に対して 直接に責任を負うということは、具体的にはどういうことである か。そうしてこの教育行政については、もちろん地方教育行政法 が出るようでありますが、文部省においては、内務行政から離れ た文部省の直轄行政を目途として計画を立てておられるのである か。もしそうだとするならば、その進捗状態はどうであるのか、 その具体的な実現の見通しはどうであるか、どういう構想である か、その具体的な内容を承りたいと思います。 辻田: お答えを申し上げます。第十条の「不当な支配に服する ことなく」というのは、これは教育が国民の公正な意思に応じて 行われなければならぬことは当然でありますが、従来官僚とか一 部の政党とか、その他不当な外部的干渉と申しますか、容喙と申 しますかによって教育の内容が随分ゆがめられたことのあること は、申し上げるまでもないことであります。そこでそういうよう な単なる官僚とかあるいは一部の政党とかいうふうなことのみで なく、一般に不当な支配に教育が服してはならないのでありまし て、ここでは教育権の独立と申しますが、教権の独立ということ について、その精神を表したのであります。次の「国民全体に対 して直接に責任を負って行われるべきものでる」と申しますのは、 さればとて、教育者が単なる独善に陥って、勝手なことをしてい いということではないのでありまして、教育者自身が国民全体に 対して直接に責任を負っておるという自覚のもとに、教育は実施 されなければならぬということを徹底いたしますために、まず、 教育行政上において教育自体のあるべき姿をうたったわけであり ます。・・・・・・ ━ AcNet Letter 149 【3】━━━━━━━━━━ 2004.07.31 ━━━━━━ NPO Science Communication News 速報版より目次と抜粋 登録申込: http://scicom.jp/mailmag/ ────────────────────────────── 【3-1】研究ニュース・イベント案内号 No.42 2004年7月20日号 Vol.1 http://blog.melma.com/00106623/20040720054338 ────────────────────────────── - 目次 - ●研究ニュース -文部科学省 博士号取っても定職なし、文科省が「余剰博士」対策へ他 -総合科学技術会議 クローン胚利用、新指針で解禁の報告書を正式決定他 -政府動向 農林水産省:政策評価、目標達成度90%以上が約7割他 -大学 国公立大学、地域連携進む・法人化後に7割が強化他 -産学連携 産学連携実務者が一堂に会する「日本版AUTM2004」開催へ他 -教育、科学コミュニケーション NPOのはじめ方: Science Station理事・藤原英明さん(22)他 -研究の不正 他人の論文、一部使用 宮城大が教授処分他 -食品の安全 BSE全頭検査の見直し、食品安全委が結論持ち越し他 -生命の問題 慶応大の受精卵診断承認 学会倫理委が初他 -その他 記者ノート:公園デビューしませんか 元村有希子他 -Books、雑誌 医学者は公害事件で何をしてきたのか他 以下Vol.2に掲載 #(項目のみ) ●人財 ●イベント案内 ●NPO 法人サイエンス・コミュニケーションよりお知らせ ●編集後記-【一歩踏み出すために】 ────────────────────────────── 【3-1-1】博士号取っても定職なし、文科省が「余剰博士」対策へ http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040718i301.htm ────────────────────────────── ▼以下は記事に対するコメントです。 以下サイコムジャパン内での議論から ▼ひじょ〜〜に遅ればせながら、「文部科学省は来年度から、博士 号取得者の進路を詳しく調べて問題点を分析、博士の活躍の場を広 げる方策を検討することを決めた。」そうですよ。 ▼こういう記事は、なぜか読売だけですね。普段だと毎日だけとい う場合が多い筋なので、やや不思議と思いましたが、となると、大 本営発表ではなく、読売の記者さんがこのような問題に興味を持っ ていただいたということなので、たいへんありがたいことでしょう。 ▼問題の種は、既に科学技術総合会議でも「多彩なキャリアパス」 というような表現で議論されており、文科省が乗り出すのは時間の 問題ではありましたが、「まずは調査」という辺りが悠長ですね。 でも、タイムスケジュール的には、次期科学技術基本計画でなんら かの明確な指針を打ち出すという準備なので、まあ合っているかも しれませんね。いずれにせよ、「多彩なキャリアパス」が実現の可 能性が高まってきますので、歓迎できる展開ですね。 ▼博士の進路対策もしかりですが、大学院重点化でこれまた過剰供 給、あるいは適切な受入先のない修士卒がより大量に出現している はずです。 文部科学省はこちらの進路もきちんと調べて分析してほしいと切に 要望したいものです。 ▼そうなんですよ。むしろこちらが問題と思います。かなり低待遇 で雇用されている修士卒の非常勤テクニシャンの方は筑波などには ごろごろおりまして、かといって、不況で他に移る先もなく、とい う場合が多々あるようです。 ▼いや〜ついに、という感じですね。 きっと、理系白書や私たちが議論した事が届いたのではないでしょ うか?でも、毎日新聞じゃなかったのはちょっと意外でしたね。 たぶん、博士の就職問題なんて役人の方々はとっくに気が付いてい たのでしょうが、いろいろと後回しにされていたんでしょう。 ▼しかし実際のところ、政府はどのような解決策を示すのでしょう か。博士の進路を確保するには、新しい博士を減らすという方向も あるかもしれません(一度大きくした大学院を、縮小するのは難し いかな)。具体的な方策をサイコムジャパンとして提案してみたい ですね。 ▼テクニシャン問題は雇用環境改善もさることながら、本人たちの 意識改革も重要だと思います。悪条件、あるいはスキルの上がらな い仕事に甘んじるテクニシャンが多いと、結局雇用環境は変わらな いからです。現在は研究インフラバブルで、新しい研究所がボンボ ン建ち、あまり苦労せずテクニシャンとして就職できてしまうとい うのもありますが、このバブルが終了した先に彼らがどうなるかと いうと、相当に悲惨な状況が容易に想像できてしまいます。 ▼ただスキル/キャリアアップになるからと、論文を狙った仕事を テクニシャンがするというのは無条件に良いわけではありません。 論文を(悪く言えば)餌に、テクニシャンに過剰な労働(あるいは つまらないルーチン)を課す場合もあるからです。また、テクニシャ ンの命運をボスが一挙に握るという構図が出来上がると、当然それ はアカハラ・セクハラの温床になってしまいます。 ▼やはりテクニシャンの雇用環境の基本は、論文を狙うという裏技 的生き方ではなく、研究スキルを着実に付けさせてベテランテクニ シャンをしっかり育てていく事が望ましいと思います。そうする為 にはどうすれば良いかというと、ラボ単位ではなく研究所・大学単 位でテクニシャンを雇用するとか、技術研修やキャリアアドバイス などをする等が良い様な気がします。 まぁしかし、簡単に解決できそうな話ではないですね。 ────────────────────────────── 【3-2】研究ニュース・イベント案内号 No.43 2004年7月26日号 Vol.1 http://blog.melma.com/00106623/20040726060053 ────────────────────────────── - 目次 - ●研究ニュース -文部科学省 COE結果他 -総合科学技術会議 「博士を採用して」政府、余剰博士の就職活動を後押し他 -政府動向 動物実験に対する社会的理解を促進するために(提言)他 -大学 「知と実践の融合」、鳥取大学の“元気の秘密”他 -産学連携 北海道で産学官の5者連携 地域経済活性化で全国初他 -教育、科学コミュニケーション カフェで科学を=青野由利他 -研究の不正 ロスアラモス研究所問題他 -食品の安全 北海道の「食の安全・安心条例(仮称)の骨子」へのパブリック コメントが、26日に締め切り他 -生命の問題 着床前診断「国が是非の判断を」・産科婦人科学会他 -その他 成果主義導入、従業員の3割が「評価への納得感低下」他 -Books、雑誌 他 以下Vol.2に掲載 http://blog.melma.com/00106623/20040726060123 ●研究ニュースworldwide -アメリカ 政治家がバイオ組織のCEOに他 -イギリス オックスフォード大動物愛護団体からの攻撃激化他 -世界 ドイツの大学改革、中国の情報技術産業、世界2位の規模に他 以下Vol.3に掲載 http://blog.melma.com/00106623/20040726060003 ●人財 ●イベント案内 ●NPO法人サイエンス・コミュニケーションよりお知らせ ●編集後記 -【サイコムジャパンの一年】 ────────────────────────────── 【3-2-1】「博士を採用して」政府、余剰博士の就職活動を後押し http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040724i507.htm ────────────────────────────── ▼総合科学技術会議の人材委員会報告書「科学技術関係人材の育 成と活用について」 http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/jinzai/haihu11/siryo1.pdf が承認された。 以下サイコムジャパンアソシエイツMLでの議論より抜粋。 ▼同様な記事が短期間で再び掲載ということは、読者あるいは読 売新聞社内からの反応がよかったということでしょうか?だとす ると、この問題に関心が得られているということで、たいへんあ りがたく思います。たしか、先週のブロードキャスターというT V番組で、「中国は博士号まで取らなければ競争に勝ち残れない エリート社会」というような紹介がなされておりました。このよ うな表現から察するに、日本ではまだ、「博士号を取るのはエリー ト」というような見方が多く、「博士号を取得しても定職がない」 という事実すら認識されていませんので、報道が増えることはた いへん有意義です。 ▼余剰博士という名称は気に入っております。現状を的確に表し た表現だと思います。博士側にも余剰になってしまった自己責任 はあるので、このくらいの皮肉があっても然るべきです(自戒も 込めて)。 ▼まずはともあれ、文科省&総合科学技術会議の英断に経緯を評 し、サイコムとしてもどのような形で後押しを出来るか、具体案 を検討していきたいと思います。 ────────────────────────────── 【3-2-2】●編集後記 【サイコムジャパンの一年】 Vol.3 http://blog.melma.com/00106623/20040726060003 ────────────────────────────── ■私達NPO法人サイエンス・コミュニケーション(略称サイコムジャ パン)が設立総会を開催してから1年が過ぎました。 ■NPO法人となったのが昨年の12月26日ですから、本日で法人として のサイコムジャパンは誕生7ヶ月を迎えます。 ■サイコムジャパンは事業年度を9月から8月としているので、来月 NPO法人として初の社員総会を開催し、この半年強の活動をまとめ、 来年度の活動計画を立てます。 ■たった7ヶ月、設立総会からも一年しか経っていない現状で、活動 をまとめるのは早い気もしますが、僅かな期間にも関わらず、私達 の活動が少しづつですが皆様に知られるようになり、私達の主張に 賛同して下さる方々も増えているように思います。サイコムジャパ ンに関心を持ってこのメールマガジンを購読して下さる皆様に深く 御礼申し上げます。 ■前回に続き今回も、読売新聞の「博士を採用して」政府、余剰博 士の就職活動を後押し http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040724i507.htm という記事を御紹介しました。斜に構えれば何を今さら、遅きに失 しているとおっしゃる方も多いと思いますが、問題が問題として認 識されたこと、およびそれを大手の新聞が報道したことに、時代の 流れを感じます。執筆された読売新聞の記者の方に御礼申し上げた いと思います。 ■こうした博士課程の就職問題や、サイコムジャパンの活動の中心 的柱の一つ、科学コミュニケーションに関する報道が増えているよ うに思います。私達がその流れを作った、というほどおこがましい ことは言えませんが、少なくとも流れに乗っているのは事実のよう に思います。 ■そういう意味で、私達がNPO法人を立ち上げた意義は多少なりとも あったのではないかと思っています。 ■問題はこれからです。一過性のイベントではなく、継続して活動 を続けていくためにはどうしたらよいか…今私達は様々な角度から 活動内容を点検しています。 ■自分達の主張や活動が報道された、というレベルで喜んでいられ るほど状況は甘くありません。実際に主張が実現されるなど、成果 をあげることによってはじめてNPO 法人は評価されるべきです。そ ういう意味で、二年目の活動は一年目以上に重要なものになってい くでしょう。 ■以前書いたように、各方面からサイコムジャパン宛に活動の依頼 がきています。非常に嬉しく思います。私達もできる限り御期待に 添えられることができたらと思います。 ■活動をより充実させるために、サイコムジャパンでは、私達の活 動の趣旨に賛同し、会員となって少々プライベートな時間を割き、 活動に加わって下さる方を募集しています。 ■活動には責任も伴いますし、金銭的見返りは少ないかも知れませ んが、それだけにやりがいがあります。皆様のお力が必要です。ど うぞよろしくお願いいたします。 ■ご意見ご要望等は office@scicom.jp までお送り下さい 【深】。 ────────────────────────────── 【3-2-3】東京新聞 2004.7.6 研究者と市民のつなぎ役育成へ 楽しさどう伝える?(大島弘義) http://www.tokyo-np.co.jp/00/sci/20040706/ftu_____sci_____000.shtml ────────────────────────────── #(「市民レベルでは昨年十二月「サイエンス・コミュニケーショ ン」という民間非営利団体(NPO)が設立。科学技術に関する ニュースをまとめたメールマガジンの発行や、理工系大学院への進 学ガイドの作成を進める。」) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 編集発行人連絡先: admin@letter.ac-net.org 趣旨:http://ac-net.org/letter/ ログ:http://ac-net.org/letter/log.php #( )内は編集人コメント、「・・・・・」は編集時省略部分。 転送・転載時はサイト(http://ac-net.org/letter)を併記下さい。 |