新首都圏ネットワーク |
『山形新聞』2004年7月29日付 山大新学部「地域教育文化」に―05年度開設 山形大(仙道富士郎学長)は28日、山形市の同大小白川キャンパスで記者会 見し、現在の教育学部を引き継ぐ形で2005年度に開設する新学部の名称を「地 域教育文化学部」と決めたと発表した。「地域」と「教育」の文言にこだわり、 必修科目に、地域の教育史や教育計画、県の少人数学級編成事業「さんさんプ ラン」を学ぶカリキュラムを盛り込む予定で、入試の選抜要綱を近く発表する。 正式決定は12月の見通しだが、大学設置・学校法人審議会の内定を同日得た ため、発表した。記者会見した仙道学長らによると、新学部の名称は、学内で 調整を進めていた「地域教育文化学部」で一致した。学科は地域教育(定員80 人)、文化創造(75人)、生活総合(85人)の3学科、定員計240人とした。 地域教育学科は、小学校の教員50人と中学校の教員20人を養成する実践教育 コースと、養護学校の教員を養成する社会臨床コースに分かれる。文化創造学 科は音楽芸術、造形芸術、スポーツ文化、異文化交流の計4コースで構成され、 音楽、美術、保健体育の教員免許が取得できる。生活総合学科は家庭の教員免 許や栄養士、建築士の資格に挑戦できる食環境デザイン、生活環境科学、生活 情報システムの3コースからなる。 本年度の入試選抜要綱については「すでに教育学部の選抜要綱として発表し ている内容と大きく変わらないようし、混乱がないように努める」としており、 近く変更案を公表する。 南東北国立3大学(山形大、宮城教育大、福島大)の教員養成課程再編・統合 協議で、山形大教育学部は2002年5月の教授会で教員の計画養成を断念した。だ が、県や山形市、教育関係者などの強い反対があり、同大は路線転換を強いら れた。 経過を踏まえ仙道学長は「地域に生き、地域を支えるという大学の基本理念 から生まれた名称。学部の名称をめぐる県や山形市との協議は、地域に開かれ た大学を目指す上で強い信頼関係につながった」と述べた。 |