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新首都圏ネットワーク


『毎日新聞』滋賀版 2004年7月22日付

滋賀大、4大学の統合解消へ 医大と協議再開目指す――成瀬学長が就任会見

 ◇滋賀医大と協議再開目指す

 滋賀、滋賀医科、京都工芸繊維、京都教育の4大学の統合問題で、滋賀大の
成瀬龍夫学長は21日、「立ち消えになるだろうと思う」と述べ、事実上統合
を解消する考えを明らかにした。その上で成瀬学長は、滋賀医科大との統合協
議を来年春以降に再開し、県内2大学での統合を目指す意向を表明した。

 滋賀大本部(彦根市)で開かれた就任会見で成瀬学長は「(4大学で5カ所
に分かれる)現在のキャンパスのままで統合するのは非効率。(統合に対する)
国からの財政支援もなく、府県境を越えた統合にメリットがない」と述べた。

 4大学の統合協議は、01年8月から協議を進めていた滋賀大と滋賀医科大
に、京都工芸繊維大、京都教育大が加わる形で02年7月に表面化。その後、
4学長による懇談会を数回持ったが、教育学部再編を巡って滋賀大と京都教育
大とで意見がまとまらず、国立大学法人化への準備などもあって中断。事実上
の凍結状態になっていた。

 これに対し、滋賀医科大企画調整室は、来年春の協議再開で両学長が合意し
たことを認めているが、統合の枠組みについては「最終的に2大学ありきでは
なく、まず中断している4大学の協議を再開したい」と話している。【北川功】