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新首都圏ネットワーク


『読売新聞』2004年7月15日付

LEC大通信制は不認可、首都大東京の新設は判断保留


 文部科学相の諮問機関、大学設置・学校法人審議会は15日、構造改革特区
の株式会社立大学として今春開学したLEC東京リーガルマインド大学(反町
勝夫学長)から申請のあった通信制課程の新設を不認可とする答申をした。

 同大が本部校を置く東京都千代田区などが新設に同意していないため、審議
会は特区計画から外れていると判断。実質審査も行わない、異例の却下となっ
た。河村文科相が近く不認可を決める。

 LEC大は今年4月に、1学年の定員160人の体制で千代田区と大阪市に
開学したばかり。同区などと十分な協議をしないまま、来年度からの通信制課
程新設を申請したことで、反発を招いていた。LEC大の反町学長は、「答申
を真摯(しんし)に受け止め、今後、誠心誠意自治体と協議を図り、地域産業
の活性化のため、2005年度開校の準備を進めたい」とコメントした。

 同審議会はこの日、大阪府立大と県立広島大の新設を認める答申を出す一方、
東京都が申請していた首都大学東京の新設については判断を保留した。新大学
の教員に就任することを拒否する教員が出たため、授業の割り当てに変更が生
じたためだという。

 都によると、認可の遅れに伴い、9月に予定していた大学院の入試も1か月
程度遅れる見通し。「オープンキャンパス」などは予定通り行い、来春の開学
に支障はないという。