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『読売新聞』広島版 2004年7月14日付 広大は残業手当払え 教職員組合 労基署に行政指導求める 広島大(牟田泰三学長)が事務職員に時間外労働の手当を十分に払わないと して、広島大教職員組合(佐藤清隆執行委員長)は十三日、広島中央労働基準 監督署に、労働基準法に基づく立ち入り調査や行政指導などを求める申し入れ を行った。四月に国立大学法人化したのに、大学側の労働時間管理がずさんな ままだと訴えている。 組合によると、六月上旬に大学や付属高など三か所で職員に聞き取り調査を したところ▽東広島キャンパスの女性事務員(29)が四月、三十六時間三十 五分の時間外労働をしたのに、十時間分の手当しか支払われなかった▽別の職 員は休日出勤を含む月百九十時間の時間外労働に対し、手当は二十四時間分だっ た――などの問題点が浮かび上がったとしている。 組合は「大学が勤務実態を把握していない」「十―三十時間程度しか割り増 し賃金の支払い枠が設けられておらず、実態に即していない」と主張。佐藤委 員長は「大学には二度、調査と改善を申し入れたが、十分な回答がもらえず、 やむを得ず訴えた」と話した。 大学側は「申告書を見ていないのでコメントできない」としている。 |