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新首都圏ネットワーク

秋田県が教育改悪大計画を発表!!!

先日秋田県高等学校教職員組合(高教組)の開いた企画で、秋田県が郷土を愛する心
(愛国心教育の県内版ですね)と、県立高校の統合再編、教職員の大リストラや、新
人事評価制度という名の職場支配の強化など、ものすごい内容の計画「あきた教育新
時代創世プログラム素案」を発表していたことを知りましたのでお知らせします。

大学とは直接関係ないかも知れませんが、重大なことだと思いました。

秋田県教育委員会のプランによると、7月17日までにパブリックコメントと称する
意見公募をやった後は、内輪で審議を進めて、12月にも県議会で決定してしまおう
としています。戦後の秋田の教育を一変する内容をほとんど県民に知らせもせずに、
たった6ヶ月で決めてしまおうとしているのです!

以下読売新聞の報道を見てみてください!

@◆県教委が教育改革プログラム素案を発表(秋田)(6/18)

 県教委の「あきた教育新時代創成プログラム」の素案が十六日、県議会教育公安委
員会で示された。国・地方の財政難の中、教育の質を落とさずに学校運営の効率化を
図ろうとするもので「教職員数の15%削減」「カリスマ先生の登用」「小規模小学
校の教頭廃止」などが盛り込まれた。小野寺清教育長は「斬新な案をこれだけ盛り込
んだプログラムは、ほかに例がない」と自信を見せている。
 プログラムは、<1>教職員の人材育成・能力開発<2>地域との共存<3>学校
組織の強化<4>民間活力の活用――の四本柱を掲げ、二〇〇五―一〇年度までの六
年間を推進期間と定めた。プログラムは七月十七日まで県民から意見を募り、九月ま
でに市町村教委や各小中学校長などと懇談し、十二月には最終案を決定する予定。

 素案の主な内容は以下の通り。

 【教職員数の削減】少子化に伴い、退職者の補充抑制や非常勤講師の活用などによ
り、教職員数を一〇年度に〇四年度比千二百六十八人(11%)減の一万百二十九
人、一三年度に同千七百七人(15%)減の九千六百九十人に削減する。

 【小規模小学校の教頭廃止】校長が教頭の業務を担い、教頭を廃止して教諭を配置
する。三学級以下の学校で〇五―〇七年度までに教頭を廃止し、〇八年度からは四学
級以下の小学校でも教頭を廃止する。

 【管理職降任制度の創設】校長や教頭を対象に、本人の希望によって教諭などに降
任できるようにする。

 【カリスマ教員の登用】教科指導や部活動指導で卓越した教員に光を当て、自校に
とどめず、「教育専門監(仮称)」として地域や他校でも指導にあたる。

 【学校法人と協力した中高一貫校設置】私立校や予備校など県外の実績ある学校法
人と県が協力し、新たな「学校法人」を設立。民間手法を取り入れて学校運営を行
う。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/06/20040618wm03.htm(読売教育メール)

@参考資料

秋田県教育委員会のホームページhttp://www.pref.akita.jp/kyosomu/top.html

「あきた教育新時代創成プログラム(素案)」についての意見募集」
http://www.pref.akita.jp/kyosomu/data.files/shinzidai.htm

おおむねこの計画は、

・教育基本法の改悪と一体の教育改悪(イラク派兵の批判はなく、平和や民主主義の
一言もない!郷土を愛する心の強調など)
・戦争を肯定する教育への道
・そのために教育労働者の労働運動、労働組合を破壊する狙いがある
(リストラ、新人事評価制度、非正規雇用の拡大など)

という問題があると思います。多国籍軍派兵を礼賛する寺田県政は、この改悪を少子
化や財政問題と絡めて強行しようとしているのです。(寺田は一方で少子化や財政難
をあげながら、膨大な県費を使って、国際教養大学をつくったばかり!!)

最大の攻防は、戦後の平和教育を担ってきた教育労働者の労働運動・労働組合をつぶ
すかどうかという攻防だと思います。

小林岳(秋田市民)