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新首都圏ネットワーク


『京都新聞』2004年6月30日付

滋賀大入試で地域推薦枠
教育学部で来年度導入 全国初


 滋賀大(本部・彦根市)は30日、教育学部の2005年度入試から、滋賀
県内の高校生に対象を限った「地域推薦入学」を実施すると発表した。従来の
推薦入学枠とは別に地域枠を設け、地元滋賀に根ざした教育者を育てるのが狙
い。教育学部で地域推薦を導入するのは全国で初めて。

 同大学によると、複数指導制の広がりなどを受けて全国的に教員の採用数が
増えてきており、同学部出身の県教員の採用試験合格者も04年度は35人と
4年前の5倍に急増した。今後も採用拡大が予想され、大学法人化で地域貢献
の取り組みが一層求められているため、地域推薦の導入を決めた。

 募集定員は教育学部の全定員240人の5・83%にあたる14人。学校教育
教員養成(10人)、情報教育(2人)、環境教育(2人)の三課程で、入試
も一般推薦とは別に小論文や集団討論などを行う。同大入試課は「ふるさとで
子どもを教えたいという情熱を持つ優れた教員を今以上に多く県内に送り出す
責務を感じており、成功させたい」としている。

 文部科学省によると現在、地域推薦を実施している国立大学法人は1998
年度から導入した滋賀医科大(大津市)だけで、信州大医学部が来年度から予
定しているほか、佐賀大医学部も導入を検討している。