新首都圏ネットワーク

『日本経済新聞』2004年5月25日付 東京都、多摩地区に「ものづくり産業創造拠点」 　東京都は来年度、多摩地区に「ものづくり産業創造拠点」（仮称）を新設す る。都の中小企業振興対策審議会（橋本久義会長）の答申を受けた。ＪＲ中央 線沿いの市町村にある都の施設を活用し、電子関連やアニメーション製作など 多摩地区の中小企業の海外市場開拓や大学との連携を後押しする。 　石原慎太郎知事の諮問機関である中小対策審は24日、「都のものづくり産業 の集積施策のあり方」について答申。大企業など主要取引先からの受注減少や 事業承継など都内の中小企業が直面する課題を克服するための方策を盛り込ん だ。 　「ものづくり産業創造拠点」は23区内と多摩地区の２カ所に設ける。多摩地 区には中小企業向けの経営相談などを手掛ける多摩中小企業振興センター（立 川市）があるが、都が多機能の産業支援施設を設けるのは初めて。 　来年４月に開校する「首都大学東京（八王子市）」など都内の大学と中小企 業との産学連携を促すほか、インターネットを通じて中小企業の情報を映像な どで発信して国内外の取引先を開拓する。