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『毎日新聞』東京版 2004年6月5日付 首都大学東京問題 就任承諾書、不提出も――都立大人文学部教授会 ◇「雇用条件など不明確」 都が都立4大学を統廃合して来春開学を目指している「首都大学東京」の設 立準備問題で、都立大人文学部の教授会が場合によっては新大学教員への「就 任承諾書」を提出しない方針を決めたことが4日、分かった。新大学の大学院 構想や教員の雇用条件が明示されていないとして、この2点が明確にされるま では提出しない意向だ。 人文学部は3日に臨時の教授会を開き、都大学管理本部が新大学の開学から 1年遅れで発足させるとしている大学院の基本理念や骨格が伏せられている点 や、任期制・年俸制導入に伴う教員の身分保障や労働条件が具体的に知らされ ていない点について、対応を話し合った。その結果、「この2点は就任を承諾 するかどうかを判断する極めて重要な要因」として、都が提出期限としている 17日までに明確にならない限り、就任承諾書を提出しない方針を全会一致で 確認した。 就任承諾書は、都が文部科学省から大学設置認可を受けるため、新大学の教 員予定者全員から取りまとめる必要がある書類。人文学部教授会は講師以上の 124人で構成されており、全員が提出しなかった場合、新大学で設置予定の 「都市教養学部」などに欠員が生じ、当初計画のままでは同省に認可されない 恐れが出てくる。【奥村隆】 |