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『毎日新聞』2004年6月4日付 産学共同:「ヒューマンライフIT開発センター」を設立 九工大 九州工業大は今年度、ビジネスに直結する産学共同研究機関として「ヒュー マンライフIT開発センター」を設立した。国内の産学共同研究は従来、ビジ ネス的魅力の乏しいものが多く、多くの企業が海外の教育機関と結びつく問題 が浮上。同大学は「実学」を強く意識し、ソニーヒューマンキャピタル執行役 員の山田久文氏を教授に招くなど5人のスタッフを学外から採用し、体制を整 えた。 同大学の生命体工学研究科に本部を置き、1500万円を予算化した。現在 予定されているのは4プロジェクト。「酵素チップ」は糖尿病と密接な関係を 持つ体内酵素を簡易に計測する装置開発を構想。「ユビキタスエージェント」 は音声や画像を正確に認識して防犯装置などにつなげる。「スマート物流シス テム」は効率的な物流システムの考案が目標。「バイオマテリアル」は、血管 系人工組織開発などを目指す。 いずれも2〜4社の出資が決まっており、成功すれば最大70%の利益を研 究者と出資者に還元。「評価委員会」を設置し、新プロジェクト採用の可否を 決めるほか、進行中のプロジェクトも5年おきに継続するか否かを判断する。 【梅山崇】 |