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<小柴昌俊さん>総合科技会議の人選に注文 衆院文科委で


毎日新聞ニュース速報

 「長のつく職にあったからといって、科学をちゃんと判断できる保証はない」
 ――。

 ノーベル賞学者の小柴昌俊・東大名誉教授が26日、衆院文部科学委員会で総
 合科学技術会議の人選に注文をつけた。小柴さんは昨年、自らが推すニュート
 リノ実験施設計画を同会議が「C(要見直し)」と評価したことに異議を唱え
 た経験がある。

 小柴さんは同日、加藤紘一議員(自民)の質問に参考人として出席。加藤議員
 が「政治家に代わって科学技術の価値を判断する責任は、総合科学技術会議の
 常勤議員にある」と指摘したのを受けて持論を述べた。

 同会議が承認した科学技術基本計画の重点4分野について「技術に直結して利
 益を生みそうな科学ばかり。50年、100年先の価値を追求する基礎科学は
 誰が評価するのか」と指摘。さらに「国際的に評価され、日本一信頼できる人
 が常勤議員であってほしいが、役人が推薦する基準は結局、学長などの経歴だ」
 と苦言を呈した。

 同会議は小泉純一郎首相が議長を務める「科学技術政策の司令塔」。現在の常
 勤議員4人中2人が大学の元学長だ。

【元村有希子】