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『山梨日日新聞』2004年5月12日付

国立大の中期目標 山梨大が6項目提示
医工教融合の拠点盛る 文科省が原案了承


 文部科学省の国立大学法人評価委員会は十一日、四月から法人化した山梨大
など国立大八十九校が提出した今後六年間の教育・研究と運営の指針「中期目
標・中期計画」の原案を了承した。

 河村建夫文科相は週内にも正式な中期目標として決定する。各国立大はこれ
に基づいて、二○○九年度までの六年間、運営に努め、達成状況に対する国の
評価を受ける。評価は国からの運営費交付金額に反映される。

 山梨大は、基本的な目標として、(1)課題の実行能力を持つ人材育成(2)
諸学の融合による新領域の研究教育推進(3)地域の要請にこたえ、世界に向
けた積極的な進出?など六項目を掲げた。

 異なる学問分野の融合については、二○○二年十月に旧山梨大と山梨医科大
が統合したことに伴う新たな大学院設置などのメリットを生かし「医工教融合
の拠点大学」として研究教育を充実させることをうたった。

 中期計画によると、研究面では「国内外の大学や研究機関、民間企業との人
事交流の推進」「特許取得率を上げ、研究結果を民間に提供する」、学生支援
については「学生の学習相談に応じる体制整備」「学生相談室の設置」などの
計画を盛り込んだ。

 昨年秋に提出した素案段階に比べ、特許取得数や公開授業の時間数などの数
値目標を書き込んだ大学が三十七校増え、目標の達成時期を追加した大学も三
十二校に上った。

 この結果、最終的に数値目標や達成時期を明記した大学は、それぞれほぼ半
数に達した。山梨大は数値目標などを盛り込んでいない。