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新首都圏ネットワーク

帰還された方々への励ましのネット署名


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「意見広告の会」ニュース141

*ニュースの配布申し込み、投稿は、
  qahoujin@magellan.c.u-tokyo.ac.jp まで、お願い致します。


** 目次 **
1 ネット署名  http://ac-net.org/honor について  呼びかけ人より
2 帰還された方々をめぐって 現在の動向
3 緊急アピール(再掲)

|省|  4 都立4大学の「改革」をめぐる3月以降の事態について
|略|                    「都民の会」の見解


1 ネット署名  http://ac-net.org/honor について  呼びかけ人より
@「緊急アピール」(3に再掲)のネット署名が発進しています。
・賛同の意志をお持ちの方は、http://ac-net.org/honor をご利用下さい。
・以前のqahoujin@magellan.c.u-tokyo.ac.jp は、なるべくお使いにならないで下さ
い。
・メール方式は、手作業でhttp://ac-net.org/honorに転送するため、時間がかかり、
またミスの恐れが生じます。パソコンの具合でどうしてもメール署名をご希望の方は、
当初の方法で構いません。

A情勢がはなはだしく流動的なため(2参照)、これまでにお示しした「今後の予定」
通りに行動が進行していません。
・明日に予定していた官邸・道東京事務所などへの訪問は延期致します。
・全体の予定は、これまでお示ししたものと変わりません。

Bこのネット署名は、既にご本人・ご家族の近くまで届いています。
・「近く」とは微妙な言い方ですが、詳しくはご説明申し上げられないことをお許し下
さい。
・署名の大きな目的の一つは、帰還された方々への励ましです。ますますの拡大をお願
い申し上げます。
・友人・グループ・団体に転送をお願い致します。
 http://ac-net.org/honorを広げて下さい。

2 帰還された方々をめぐって 現在の動向
@ 外務省が人質家族に費用請求(共同通信)
 イラク日本人人質事件の3人の家族に対し、外務省が病院の費用など、198万円を請求
したことが26日分かった。
[共同通信社:2004年04月26日 13時57分]

A 高遠さんら3家族、渡航費用など198万円支払いへ(読売新聞)
 イラクで人質となり今月15日に解放された高遠菜穂子さん(34)ら3人の家族が
、出迎えや帰国にかかった渡航費用など計198万円を外務省側に支払うことを決めた

 3人を支援している市民団体「今井・高遠・郡山さんを救う会」のメンバーが26日
、明らかにした。
 外務省の外郭団体「国際交流サービス協会」の請求を受けたもので、請求内容は、バ
グダッドから日本までの3人の航空料金のほか、出迎えに行った家族や弁護士の往復料
金。今後、人質3人と家族らのドバイでの滞在費や診察料についても、支払うという。

B 元人質2人が30日にも会見(共同通信)
 イラクで人質から解放され、18日に帰国したフリーライター今井紀明さん(18)=札幌
市=と、フォトジャーナリスト郡山総一郎さん(32)=宮崎県出身=が、30日午後にも東
京都内で記者会見する見通しとなった。26日、今井さんの代理人の弁護士が明らかにし
た。代理人によると、今井さんは体調も良くなり、事件について「自分なりに整理し話
せることは話したい」と言っている。
[共同通信社:2004年04月26日 14時18分]

C日本人人質「反日的分子」(共同通信)
 自民党の柏村武昭参院議員(60)が26日、参院決算委員会で、イラクで人質にされた日本
人について「自衛隊イラク派遣に公然と反対した人もいるらしい。そんな反政府、反日
的分子のために血税を用いるのは強烈な違和感、不快感を持たざるを得ない」と述べた。
質問後「日本のやり方に反しているのだから反日的分子。(不適切と)思う人はいるかも
。ぼくの考えだから」と撤回する考えのないことを示した。
[共同通信社:2004年04月26日 16時37分]


3 緊急アピール(再掲)
*賛同署名は、http://ac-net.org/honor を利用する。
*qahoujin@magellan.c.u-tokyo.ac.jp は、なるべく使わない。


  「イラクで人質になった方々の活動に敬意を表し、これらの方々への
  非難・中傷を直ちに止めるよう訴える」へのご賛同をお願いします。

イラクで人質となった5人の方々が無事解放され帰国されたにもかかわらず、政府やマ
スコミの一部では、これらの方々とその家族の方々の「自己責任」が声高に叫ばれてい
ます。さらに一部では、5人の方々の過去の経歴なるものを持ち出して、いわれのない
非難・
中傷さえ、なされています。そのため、一足先に帰国された3人の方々は、人質の体験
に加え、こうした冷淡で非人道的な非難・中傷によって精神的に追い詰められ、心身を
傷つけられています。

しかし、5人の方々は戦禍のイラクの悲惨な事態に心を痛め、ジャーナリストとして、
また草の根のボランティアとして、イラクの人々に人道支援の手をさしのべようとした
若者です。

私たちは、このように日本が世界に誇るべき方々にいわれのない非難・中傷が浴びせら
れている日本の現状を憂えるとともに、ささやかではあっても、東京大学で働く教職員
の良識において、日本人の人道精神をイラクの人々へ届けた5人の方々とその家族の皆
様に敬
意を表し、激励したいと考えました。また、5人の方々への不条理な非難・中傷を一刻
も早くなくすよう、政府、マスコミ、そして国民の皆様に向けて緊急のアピールを出す
ことにしました。

そして、このアピールを5人とそのご家族の方々に届けるとともに、政府各機関、マス
コミにも伝えたいと考えています。

大変、急なよびかけではありますが、皆様のご賛同を心よりお願いする次第です。どう
かよろしくお願いいたします。

2004年4月21日

              よびかけ人
                小野塚知二(経済学研究科)
                小森陽一(総合文化研究科)
              ○ 醍醐 聰(経済学研究科)
                野村剛史(総合文化研究科)
                横山伊徳(史料編さん所)
                市野川容孝(総合文化研究科)
                      ○ 代表世話人


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緊急アピール

イラクで人質になった方々の活動に敬意を表し、これらの方々への非難・中傷を直ちに
止めるよう訴えます

東京大学教職員有志

イラクで人質となった方々が解放され国民が安堵しているさなかに、政府、一部マスコ
ミの間で、これらの方々の「自己責任」を追及する意見が声高に叫ばれています。さら
に、人質となった方々の過去の経歴なるものをあげつらって、いわれのない誹謗・中傷
が行われています。5人の方々のイラク入りについては、その状況判断に問題がなかっ
たか、議論がありうると思います。しかし、考えてみて下さい。巨大な情報収集能力を
持つアメリカ政府でさえ、あのイラクで取り返しのつかない誤算を繰り返しているので
はないでしょうか。今回の人質事件に関して、その背景的状況を抜きにして論点を「自
己責任」にずらしてしまうのは問題のすりかえであり、矮小化であると、私たちは考え
ます。

そもそも、5人は戦禍のイラクの悲惨な実態を世界に伝えるために、また、戦争・貧困
・環境破壊に苦しむ人々を支援するためにイラク入りしたのです。フランスのルモンド
紙は、人質となった方々のことを「犠牲となっている人々に手を差しのべた」、「戦争
、暴力、
非寛容を拒否する思想の伝達者である」と報じました。

アメリカのパウエル国務長官も、「危険を知りながら、良い目的のためにイラクに入っ
た市民がいることを日本人は誇りに思うべきだ。」「『危険をおかしてしまったあなた
がたの過ちだ』などと言うべきではない」と語っています。

こうした海外の論調をみても、5人の方々は日本人の勇気ある人道精神を世界に知らし
めた、誇るべき若者といえるのではないでしょうか。

また、人質となったある方は、「それでもイラクの人を嫌いになれない」と語っていま
す。この言葉によって、またこの言葉に共鳴してくれるイラクの人々の力によって、む
しろ何人もの日本人の(自衛隊員を含む)命が救われている可能性すらあるのです。

にもかかわらず、日本政府や一部マスコミは「5人は政府や関係機関に多大な迷惑をか
けた」、「救ってやった」、「謝罪せよ」といわんばかりの態度です。こうした冷淡で
非人道的な態度に私たちは唖然とし、背筋の寒ささえ覚えます。

このような観点から、私たちは日本政府、マスコミ関係者に、そして国民の皆様に次の
ことを訴えます。

1.人質となった5人の方々ならびにその家族の方々へのいわれのない非難・中傷を直
ちに中止するよう求めます。

2.人質となった5人の方々は戦禍のイラクの悲惨な事態に心を痛め、ジャーナリスト
として、また草の根のボランティアとしてイラクの人々に人道支援の手をさしのべよう
とした、日本が世界に誇るべき方々です。私たちはこれらの方々の勇気と情熱に敬意を
表する
とともに、政府・マスコミ関係者、そして多くの国民の皆様が5人の皆さんとそのご家
族の方々にねぎらいと激励の言葉をかけて下さるよう呼びかけます。

                           以上