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新首都圏ネットワーク


『琉球新報』2004年4月27日付

<琉球大学>「観光科学科」設立へ


 琉球大学(森田孟進学長)が、県内の観光産業を担う人材育成を目的に、
2005年度開設を目指し「観光科学科」(仮称)の新設を検討していることが、
26日までに分かった。文部科学省によると、観光専門の学科設置は国立大学と
しては全国で初めて。琉大は観光科学科を法文学部に設置し、将来的には学部
に昇格させる考えだ。

 県内では名桜大学に観光産業学科がある。

 琉大は、観光産業に関する専門の教員がいないことから、専門教員を置いて、
観光産業の人材育成を強化していくことが法文学部を中心に検討されていた。
政府が、観光立国構想の一環として国立大への観光学部・学科の設置を促進す
る方針を出したことを追い風に、今後、文部科学省と調整していく。同省によ
ると琉大のほかに、山口大が設置に名乗りを上げている。

 琉大は、法人化後の同大の特色ある教育研究分野の目玉の一つにする狙いが
ある。新学科の学生の規模など具体的な内容は今後、決めていく。

 森田学長は「これまでにも観光学講座はあるが、学生や社会のニーズに十分
に応えているとは言えない状況にある。国立大学法人化を契機に、県内の大学
とも協力しつつ、オール沖縄連携の下に観光科学分野の人材育成を中心に充実・
強化を図る計画を進めている」とコメントした。

 開設に向け、7月に国際的視野から沖縄の観光産業を位置付け、観光産業振興
のための人材育成を論議するシンポジウムを開催することも明らかにした。