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『東京新聞』群馬版 2004年4月23日付 群大統合『一時棚上げ』　埼大申し入れを了承 鈴木学長『協議・協力は継続』 　埼玉大学と群馬大学の統合問題で、群大の鈴木守学長は二十二日会見し、統 合が一時棚上げとなったことを明らかにした。新学長就任後初の学長懇談会を 二十一日開き、席上、埼大の田隅三生学長から「機が熟していない」と棚上げ の申し入れがあり、群大側も了承した。鈴木学長は「白紙や打ち切りではなく、 協議や協力は継続する」としている。だが、統合の動きを加速する環境変化は 現時点で見込めず、当面は困難な状況となった。　（石井　宏昌） 　統合棚上げについて、鈴木学長は「誠に残念。これまでの協議を無駄にせず、 今後も統合を前提に教育・研究分野で協力関係を築き、最終的に道が開かれる よう努力したい」と話した。 　埼大の棚上げ申し入れについて、鈴木学長は「田隅学長は統合に慎重な立場。 学長や理事が交代し、新メンバーになったことが理由と考える」と指摘。統合 による群大教育学部の移転に対する地元の反対運動の影響は否定した。その上 で、統合・移転反対の同学部ＯＢらへの話し合いを続ける姿勢を強調した。 　今後、両学長の懇談会は継続し、非常勤講師の相互派遣など統合を前提に交 流を行うという。だが、具体的な統合の時期などは未定。鈴木学長は「機が熟 してからやろうということでは永久にできない。県境を越え、距離がある大学 が一緒になろうとすることで多少の無理はある。そういう時こそ学長のリーダー シップが問われる」などと無念さをにじませた。