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年間、100本以上の論文を 特定機能病院で厚労省


共同通信ニュース速報

 1年間に発表する研究論文は全体で100本以上、最先端の高度
先進医療に常に取り組むこと−−。厚生労働省は17日までに、医
療法に基づき承認している「特定機能病院」のレベル向上を図るた
め、承認条件にこんな項目を加えることを決めた。

 東京女子医大病院(承認取り消し)や東京医大病院(改善指導中)
などで医療事故が相次ぎ、傾きそうな特定機能病院の“看板”を立
て直すのが狙い。4月中にも医療法の省令や通知を改正し、全国に
周知する。

 厚労省によると、政府の規制改革計画で特定機能病院の病床数基
準を500床以上から400床以上に緩和することになり、高度医
療の提供体制も合わせて見直した。

 特定機能病院に承認されているのは現在、大学病院を中心とした
81病院。心臓移植などの高度先進医療に取り組む病院だけでなく、
そこから一般に普及し保険適用された技術を行っている病院も認め
ている。

 新基準では、病院が常に新しい医療技術の開発に取り組むよう、
高度先進医療の実施を義務化。論文発表の実績も「適当数」として
いたのを「年間100件以上」とする。

 各病院が同省に提出した2002年度の業務報告によると、論文
発表数は最高が2502件、最も少ない病院はわずか8件だった。
その時点で高度先進医療を実施していないところも13病院あった。

 新基準では“落第”となるこれらの病院も承認は取り消さず、3
年間の経過措置の間に基準を満たすよう指導する。現在行っている
高度先進医療が保険適用になった場合も3年以内に別の新技術に取
り組むよう促す。                   (了)
20040417 075658
[2004-04-17-08:00]