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新首都圏ネットワーク


『宮崎日日新聞』2004年4月15日付

国立大法人の財産額 宮崎大は全国36位


 文部科学省は十四日までに、四月一日に誕生した全国八十九の国立大学法人
の財産額(二〇〇四年三月末現在)を発表した。

 財産額は法人が所有する土地と建物などの簿価で、法人の資本金に相当する。

 宮崎大学(住吉昭信学長)は総額約七百四十一億九千九百八十三万円で、全
国では三十六番目だった。

 八十九校の総額は約九兆千三百二十三億円で、東京大学や京都大学など旧帝
大が上位を独占した。

 国は法人化を機に、土地や建物、樹木や立木、船舶など、これまで大学が所
有してきた国有財産を法人に現物出資した。

 今回明らかになった数字は、五年に一回改訂される国有財産台帳の価格(簿
価)。法人は〇四年度中にも、不動産鑑定士ら専門家に依頼して市場価格に見
合う評価額を試算する。

 同大の財産額の内訳は、土地が約四百六十九億五百万円(木花キャンパスや
清武キャンパス、演習林など約七百八十五万平方メートル)、建物が約百七十
一億七千四百万円(延べ床面積約二十六万七千平方メートル)、樹木・立木・
竹が約八億三千八百万円、門やフェンスなど工作物が約九十二億五千八百万円、
船舶二十八隻が約二千五百万円。

 大学はこれまで、国の予算配分を受けて施設改修や教育研究活動を行ってき
た。

 法人化後は独自に収益事業を展開できることから、病院の施設整備や大学移
転にかかわる土地取得を行う場合に限り、出資財産を担保に資金を借り入れる
こともできるようになった。

 同大は〇四年度、大型医療機器を購入するため、出資財産の一部を担保に数
億円を借り入れる予定。

 同大財務部の春畑文夫部長は「(財産額は)大学の教育研究活動に見合うも
のととらえている。教育研究活動に必要不可欠な財産であり、今後も有効に活
用していきたい」と話している。