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『沖縄タイムズ』2004年3月26日付 琉大教授ら撤回求める/文科省、センター試験作成者公表へ 文部科学省は、大学入試センター試験の問題作成者名を任期終了後に公表す る方針をこのほど決めた。これに対し、琉大教育学部(新里里春学部長)教授 会は二十五日、「作成に関する情報は秘密にしておくことが公共的利益。情報 公開法の公開対象外だ」として公表方針の撤回を求める意見書を発表した。大 学の学部単位で反対の意見書を出すのは全国初という。 センター試験は原則として各教科ごとに、大学教員で構成する問題作成委員 会を設置する。委員の任期は二年で、毎年約半数ずつ交代する。 今年の大学入試センター試験の世界史問題で、日本統治下の朝鮮における 「強制連行」が歴史的事実として扱われたことに、自民党議員グループなどが 文科省などに抗議、作成者の氏名公表を求めた経緯がある。 文科省は情報漏えいの恐れなどを理由に非公表としてきたが、透明性を高め ることを理由に、委員任期が切れ、作成に関与した試験終了後であれば公表す る方針にした。 新里学部長は「氏名が公表されると、作成者は自由な立場で問題を作ること が困難になる」と説明。同学部の高嶋伸欣教授は「各大学の二次試験や公立高 校入試にまで悪影響が出る恐れがある。沖縄戦という問題を抱える地元の教育 者として、意見の表明が求められていた。他大学も琉大に続いてほしい」と話 した。 |