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新首都圏ネットワーク


2004年3月19日(金)「しんぶん赤旗」

国立大法人化
来年度30億円減に批判
石井、西山両議員 尾池京大総長と懇談
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 日本共産党の石井郁子副委員長・衆院議員(文教委員)と西山とき子参院議員は十八日
、尾池和夫京大総長と同大学構内(京都市左京区)で懇談し、国立大学が四月から国立大
学法人に移行するもとで、法人に支出する国予算の削減、大学の評価などに数値基準を導
入する問題などへの批判が出されました。

 懇談は、大学法人化を前に日本共産党が行っている調査の一環として行われたもの。石
井副委員長が「実情を聞かせていただき、国会審議に生かしたい」とあいさつしました。

 尾池氏は、法人化が十分議論する時間がないまま強引に決められたことを指摘し、京大
では来年度約三十億円が削減されることを明らかにしました。非常勤講師の給与や手当な
ど三億円がゼロ査定になったとの話には驚きの声があがりました。

 政府は大学の中期目標や評価に数値目標を導入し、大学を競わせることにしていますが
、尾池氏は“就職者の数で大学の評価が決まる”などの暴論も紹介し、「単純な数量によ
る競争は個性をなくし、大学の質を落とす。ひいては日本文化をダメにする」と危ぐを語
りました。同時に「質の評価を大切にし、京大らしさを大事にしたい」との意欲を語りま
した。

 その後、石井、西山の両議員は京都大学職員組合(委員長=大西広経済学部教授)と懇
談し、大西委員長らが、法人化移行後の労働条件や定員外職員(賃金職員)の雇用継続問
題など、教職員の抱える不安を取り上げ、石井議員らに対策を要請しました。
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