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『東京新聞』2004年2月19日付 首都大開学に“反旗” 教員就任の確認書 半数が回答せず 東京都が都立四大学の教員に対し、四大学を廃止し来春開学する首都大学東 京の教員に就任する意思を尋ねる「確認書」を送ったところ、五百十八人のう ち二百八十二人(54・4%)しか就任の意思を回答しなかったことが十八日、 分かった。都は提出しなかった教員は新大学の教員に採用しない方針。四月ま でに文部科学省に新大学の教員について申請する必要があるが、教員不足から カリキュラムを縮小せざるを得なくなる可能性も出ている。 ■未提出者は不採用方針 都大学管理本部は今月十日、四大学の教授、助教授、講師の全員五百十八人 に「確認書」を送った。締め切りは十六日としていたが、新大学で就任すると の意思を示したのは十八日午後までに二百八十二人にとどまった。四大学の中 で保健科学大学と都立短大は全員、科学技術大はほとんどが提出しており、未 提出者の大半は都立大教員だった。 新大学をめぐっては、石原慎太郎都知事がトップダウンで進めているとして 都立大の教員らが反発。今回も教員有志が「内容が不明確な段階で意思を確認 するのはおかしい」と確認書を提出しないよう呼びかけていた。 今春スタートする都立大の法科大学院では、就任を承諾していた教員四人が 昨年、新大学構想に抗議して辞職願を提出。都は法科大学院の入試日程の変更 を余儀なくされた。このため、同本部は「新大学の教員数のめどをつけるため」 として確認書を送っていた。 同本部は、文科省に申請する前に教員を新たに募集したり、非常勤講師を採 用したりして不足分を補うとしている。 提出しなかった都立大の教授は「短期間で教員を公募しても、どれだけ優秀 な人物が集まるのか」と新大学の行方に疑問を投げかけている。 新大学の理事長に就任する予定の高橋宏氏は、確認書提出の締め切りについ て「フレキシブル(柔軟)に対応してほしい」としており、同本部の対応が変 わる可能性もある。 |