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新首都圏ネットワーク


『河北新報』2004年2月8日付

西澤潤一氏 首都大学東京の初代学長に


 東京都が都立の4大学を統合し、来年4月に開設する「首都大学東京」の初
代学長に、岩手県立大学長の西澤潤一氏(77)を招くことが固まった。西澤
氏は7日、仙台市の自宅で「(学長就任を)内諾した。岩手県も(来春での退
職を)了解してくれた」と語った。

 新大学について西澤氏は「都が運営するのだから、東京の都市インフラ整備
など大都会の未来に役立つ人材を育てたい」と述べた。さらに「教育基本法の
改正にも積極的にかかわり、仙台など地方都市独自の文化を立て直すことに力
を入れる」と持論を展開した。

 西澤氏は半導体研究の第一人者で、高輝度発光ダイオードの開発、高出力・
高周波数が必要な放送用機器に応用された静電誘導トランジスタ(SIT)な
どの発明で知られる。1983年に文化功労者に選ばれ、89年には文化勲章
を受けた。

 90年から6年間、母校の東北大学長を務め、98年4月から岩手県立大の
初代学長。東京都の新大学設立のための「教学準備委員会」座長も務めてきた。

 首都大学東京は、都立大や都立科学技術大などを再編統合する。