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新首都圏ネットワーク


『毎日新聞』秋田版 2004年2月5日付

県立の研究機関に包括外部監査―廃止や統合の検討を指摘


 ◇「県民への貢献度、明確でない」

 県の今年度の包括外部監査の結果が4日、寺田典城知事らに報告された。対
象は県立の研究機関と県立脳血管研究センターの11施設。研究機関に対して
「毎年約50億円の支出を行い高度な研究をするが、県民への貢献度が明確で
ない」と、廃止や統合の検討を指摘する厳しいものとなった。

 監査したのは鈴木豊公認会計士(東京都)。工業技術センターと高度技術研
究所について、「試験研究の結果が企業業績、県民雇用に成果があったか資料
がない」「高度な技術研究は大学の研究室などに任せるべきだ」と指摘した。

 県立脳血管研究センターに対しては「公費で負担すべき領域と経営努力でま
かなう領域を明確に区分し、病院部門は独立採算が要求される」と経営効率化
を求めた。

 ともに外部評価の導入や硬直的な人事を解消するため独立行政法人化を検討
するべきだとした。

 寺田知事は「直ちに具体的な改革に着手すべきと考えている」とコメントし
た。【野口武則】