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国立大予算は毎年1%削減 最低限の教員給与は対象外


共同通信ニュース速報

 今春法人化する国立大の二○○五年度以降の予算削減問題で、文
部科学省と財務省は、一般管理費と教育研究費を毎年1%削減する
一方、最低限必要な専任教員の給与費を削減対象外とすることで合
意し、二十八日の自民党部会に報告した。

 地方の比較的規模の小さい大学を中心に予算削減幅が当初案より
相当圧縮されるため国立大の反発は和らいでおり、文科省は近く大
学側にこの方針を通知。各大学はこれに基づき、六年間の中期目標
期間中の収支見通し算定に入る。

 財務省は昨年秋、支出を毎年削減する割合「効率化係数」につい
て○五年度以降、事務経費や事務職員人件費などの一般管理費3%
、教員の人件費など教育研究費を1%とする案を提示。国立大側が
「学長返上も辞さない」などと反発していた。

 両省の折衝の結果、一般管理費も1%とすることで決着。大学設
置基準に定める専任教員分の給与費などを削減の対象外とし、実質
的な削減割合が1%未満になるよう配慮した。

 特色ある教育研究活動に対し交付金を増額する「特別教育研究経
費」の創設も決めた。

 国立大側は、大学予算全体が概算要求基準(シーリング)の対象
とされることも懸念しているが、今夏の概算要求時までに結論を得
るとして、先送りした。
(了)
[2004-01-28-12:21]