トップへ戻る   以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク

国立は研究重視、私立は教育力点…大学教員の勤務実態

読売新聞ニュース速報

 国立大の教員は研究に費やす時間が私立大より年間400時間も長い一方、教
 育に割く時間は逆に100時間短いことが、文部科学省の勤務実態に関するア
 ンケート調査で分かった。

 国立大は研究、私立大は教育に重点を置いていると言われてきたが、それがデ
 ータで実証された格好となった。大学に対しては、産業界から「役立つ人材を
 育てていない」との批判が強く、国立大に教育の重視を求める声が強まりそう
 だ。

 調査は2002年11月、全国の大学や高等専門学校などの教員約17万人の
 うち、無作為に選んだ2万人余に質問用紙を送付。昨年3月までに集まった約
 1万1000人の回答を分析した。

 勤務時間は年平均2793時間。国立では研究に1515時間、教育に609
 時間などで計2985時間。私立は研究が1124時間と少ない反面、教育に
 706時間もかけており、計2631時間だった。全体に、自然科学系は人文
 ・社会系より勤務時間が長かった。

 年間の出勤日数は平均約250日だったが、学外で仕事をこなす日が同53日
 に上った。全く仕事をしない日は、国公私立とも約60日で、ほぼ週休1日と
 いう現状だった。

[2004-01-18-10:06]