トップへ戻る   以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク

言論規制の就業規則について

各位        12/22/03

この間、東大をはじめ、いくつかの大学、高専における就業規則案が公開されています。
山形大学終業規則案も含め、それらを見ますと、いくつかの問題が、共通してあるようで
すが、中でも、職員の規律や懲戒規程に大きな問題があるようです。

そうした問題を考える上で、次のウェブサイトが大いに参考になると思われますので、ご
紹介いたします。

http://www5.justnet.ne.jp/~tsudax99/tebiki/kumiai/danko_futo.htm

同サイトでのQ&Aによれば、集会および文書の貼りつけに関しては、使用者の施設管理権
を広く認めるものの、それが、これまでの慣行として認められていたならば、そうした慣
行に基づく集会、文書張り付けの禁止や、それを理由とした懲戒は、使用者による施設管
理権の乱用となると述べています。

国立大学に於いては、これまで組合の学内集会やビラ配布はいちいち当局の許可をもらっ
たりはしていなかったはずですから(文書掲示のばあいは許可制だったところもあるかと
思います)、そうした行為が黙認されてきたというのがこれまでの労使慣行といえるでし
ょう。したがって、大学当局が法人化を機会にそういった活動を制限することは、施設管
理権の乱用と主張できると思います。ただし、集会、ビラ配布は、少なくとも、休憩時間
や始業時以前、終業時以降などに行う必要はあるようです。

また、文書配布に関しては、施設管理権との関連が薄いため、使用者の施設管理権による
一律の制限や禁止は、必ずしも認められていません。これらを集会、文書の貼りつけと同
列で一律に制限、禁止することには問題があると思われます。

       山形大学職員組合書記長 品川敦紀