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名工大・柳田学長が辞任へ 教授会が「所信」を否定 共同通信ニュース速報 名古屋工業大(名古屋市昭和区)の柳田博明学長(68)は二十 六日、学長の権限強化を打ち出した自らの所信表明の取り消しを求 める動議が同日の教授会で可決されたことを受け、緊急の記者会見 を開き「所信表明が否定された以上、学長を務めることはできない 」として辞意を表明した。 二十七日に文科省に辞意を伝え、年内にも辞任が認められる見通 し。任期途中の学長が法人化目前に辞意を表明する異例の事態とな った。 柳田学長は東大教授などを経て二○○○年十一月に学長に就任。 国立大学法人法施行を前に、七月、学長のトップダウン方式で速や かに改革を進めるため「学長が先頭に立って改革を行う」などとす る所信を表明。その上で自らの信任投票を行い、教授会で約60% の支持を得ていた。 柳田学長は十月には、法人化後の運営組織として、学長の権限を 一層強化する「経営戦略本部」を設置。しかし、一部教官から「学 長は学内の民意を無視し、独断で改革を進めている」と反発が強ま っていた。 二十六日の教授会には二百人が出席。教官の一人が「七月の学長 の所信表明は(教授会の役割の重要性に十分な配慮を促している) 国会決議を無視している」として所信表明の取り消しを求める動議 を提出。投開票の結果、賛成が百二十二票、反対が六十八票、白票 が十票だった。 柳田学長の専門分野はセラミックスの基礎科学。 (了) [2003-11-27-07:36] |