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『毎日新聞』2003年11月26日付 名工大:学長が辞任を表明 大学運営をめぐり教官と対立 名古屋工業大(名古屋市昭和区)の柳田博明学長(68)は26日、教授会 で自らの大学運営方針が否定されたことを受けて、学長を辞任することを表明 した。名工大では来年4月の大学法人化を前に柳田学長の大学運営をめぐり、 教官との間で対立が続いていた。 柳田学長は00年に就任後、人事一元化などで学長権限を強化するとともに 「機動的な運営を目指す」として学長指名の教官らをメンバーにした「経営戦 略本部」を設置。「トップダウンは国立大学法人法の精神」と主張し、強気の 姿勢で改革を進めてきた。 これに反対する教官有志や職員組合は「教授会無視の独裁化」と反発。26 日の教授会では、こうしたグループが大学改革の方針を示した学長所信表明の 取り消しを求める緊急動議を提案、賛成多数で可決した。 柳田学長はセラミックス研究の権威として知られ、東大教授を退官後、名工 大に招かれた。学長の任期は来年10月末日までだった。【中井正裕、長沢英 次】 |