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財務省の減額方針に猛反発 法人化後の国立大予算で 共同通信ニュース速報 来年四月から法人化する国立大への予算配分をめぐり、財務省が 文部科学省に対し、大学予算の減額につながる方式に改めるよう打 診していることが十二日、東京都内で開かれた国立大学協会(会長 ・佐々木毅東大学長)の総会で報告された。 法人化法成立の際「十分な予算を確保する」との国会の付帯決議 も受け、学内の反対意見を抑えてきた各地の国立大学長は「話が違 う」と強く反発。国大協は「誠に憂慮すべき状況」と訴える異例の 声明を出し、首相官邸や国会などへの働き掛けを強める。 関係者によると、財務省は、法人化した国立大に配分する人件費 などの運営費交付金について、使途を限定せずに各省庁の政策に充 てる「裁量的経費」にするよう文科省に打診。裁量的経費は来年度 の政府予算で2%削減が決まっている。 文科省所管のほかの独立行政法人は運営費交付金が裁量的経費と なっているが、国立大側は法人化の検討過程で対象から外すよう要 求。衆院や参院も法人化法成立に際し「法人化前の公費投入額を十 分確保するよう努める」と付帯決議をした。 総会では、東京外国語大の池端雪浦学長が「学内の反対意見を抑 えてきたのに、こんなことなら法人化反対と言いたいぐらいだ」と 訴えた。 ほかにも「予算が減るとは考えていなかった」(岩手大)、「ほ かの独立法人とは違う前提だったはず」(名古屋大)、「学術が軽 視されている」(横浜国立大)と反発が続いた。 これを受け河村建夫文部科学相は「最大限の努力をする」と強調 し、記者会見で佐々木会長は「事態は深刻。各学長の危機感が表れ ていた」と述べた。 (了) [2003-11-12-20:03] |