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法科大学院に財政支援 文科省、奨学金や補助上乗せ案 朝日新聞ニュース速報 質の高い法律家を数多く育てるための法科大学院(ロースクール)が来春から 開設されることに伴い、文部科学省は、法科大学院に通う学生向けの奨学金や 私立の大学院への助成といった財政支援をする方針を固めた。来年度予算の概 算要求などに盛り込む。学生の負担を抑え、司法制度改革の根幹をなす法曹養 成が順調に滑り出すよう促すのが狙いだ。 現在、国公私立の72校(入学定員計5950人)が来春からの学生受け入れ に向けて審査を受けている。少人数で対話を重視した教育を特色とする法科大 学院は、コストが高くなるために財政面での援助を求める声が強かった。文科 省は「国家プロジェクト」と位置づけ、3本柱の支援策をまとめた。 ひとつは、日本育英会(来年4月から日本学生支援機構)による奨学金の上限 額の引き上げ。大学院の学生に対する有利子の奨学金は月額13万円が上限だ が、法科大学院の学生には月額4万円か7万円の増額を認め、最大で20万円 が借りられるようにする。学生の8割は奨学金を受けられるよう、無利子貸与 分と合わせて85億円の事業費を見込んでいる。 また、私立の大学院に対する国の補助金(私学助成)として50億円を見込む 。 私立大の多くは年間授業料を150万〜200万円程度と見積もっている。同 省は国立の法科大学院の授業料を78万円ほどに設定する方向で検討している ことから、格差を30万円程度にまで縮めるため、各大学院の規模に応じて助 成する。 さらに、国公私立を通じて、特色ある教育を実践する大学院のプロジェクトを 選抜して重点的に補助金を配分する事業を始めるため、78億円を要求する。 競争的な環境のなかで各大学院の教育充実を加速させるための措置で、地域に 根ざした法曹養成や国際交流の推進といったプロジェクトが対象。法科大学院 だけでなく、ビジネススクールなど他の専門職大学院も受けられる仕組みにす る。 [2003-08-21-07:29] |