トップへ戻る   以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク

『山陰中央新報』2003年8月19日付

鳥大と島大の教員養成学部の再編で協定書


 教員養成系学部の再編による新学部構想を検討してきた鳥取大と島根大は十
八日、協定書を交わし、記者会見で構想を明らかにした。鳥大は教員養成機能
も一部残して一般学部の地域学部に改変、島大は教員養成に特化した教育学部
を目指すとしており、文部科学省の同意などを得て来年四月に新生学部を発足
させる予定。

 両大学は昨年春、鳥大教育地域科学部(百六十人)の教員養成課程の七十人
を島大に、島大教育学部(計二百人)の生涯学習課程など二課程の百人を鳥大
に定員交換することで合意し、新学部構想を検討してきた。

 鳥大は教育地域科学部を廃止し、地域政策、地域教育、地域文化、地域環境
の四学科からなる地域学部(百九十人)を創設する。

 地域政策学科など人文社会系を中心に人材養成を目指すが、教員養成機能も
地元要請が強いとして、定員五十人の地域教育学科で引き継ぐ。

 島大は、教育学部の三課程を教員養成課程(百七十人)に絞って、山陰にお
ける教員養成の基幹校の役割を果たす。

 体験学修を現在の教育実習二百二十時間から千時間にアップするなど、即戦
力となり得る高度な職業専門人の育成を狙うという。

 協定では定員交換を来年四月としたほか、両大学とも付属小、中学校は存続
させることも明記。

 調印は鳥取市の鳥大で、道上正■鳥大学長と本田雄一島大学長が行い、道上
学長は「教員養成系学部の再編成は全国初の試み。単位互換などお互いにパー
トナーシップを発揮したい」、本田学長は「教育現場の要請に応えるべき責任
を果たしたい」と抱負を語った。

(注:■は矢偏に見)