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新首都圏ネットワーク

朝鮮学校に「新たな差別」 大学受験資格方針に批判


共同通信ニュース速報

 外国人学校の大学受験資格をめぐり、文部科学省が来年度から大
半の学校に大学入学資格検定(大検)を免除し、自動的に資格を認
める一方で、朝鮮学校生には各大学の判断で個別の受験生ごとに資
格を判断する方針を決めたことに対し、十八日、「新たな差別だ」
と批判する弁護士グループなどの声明が相次いだ。
 文科省は二十日まで一般から意見を募り、九月までに関係省令を
改正する構えだが、朝鮮学校関係者からも再検討を求める声が高ま
っている。
 文科省が卒業生全員に資格を認める外国人学校は@英米の評価機
関の認証を受けたインターナショナルスクール十六校A本国の教育
課程に準じていることが公的に確認できる学校―の二種類。
 朝鮮学校は「公的な確認が困難」として対象外になり、各大学が
個別に資格を判断する。
 「外国人学校・民族学校の問題を考える弁護士有志の会」(共同
代表・新美隆弁護士ら)は声明で「これまでの朝鮮学校差別政策の
延長線上にあり、外国人学校の中に新たな差別をあえてつくった」
と指摘。
 「朝鮮学校卒業生は個別審査で認められる保証がないから、万全
を期すには結局大検を取らなければならず、精神的にも時間的にも
不当な負担だ」とし、朝鮮学校卒業生全員に自動的に資格を与える
よう求めた。
 この問題に取り組んできた全国の大学生らのグループも「明白な
朝鮮人差別で容認できない」と抗議。すべての外国人学校に一律に
資格を認めるよう求めた共同アピールを出すなど、文科省への抗議
や批判が広がっている。
(了)
[2003-08-18-18:24]