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「単位バンク」で柔軟カリキュラム 統合後の都立新大学 朝日新聞ニュース速報 東京都の石原慎太郎知事は1日、東京都立大など4つの都立大を統合して05年度に開学する新大学の概要を説明した。「単位バンク」(仮称)というシステムでカリキュラムを柔軟化し、優秀な学生は5年で修士号を取れるようにする。学長とは別に、経営の責任者を理事長として知事が任命。国公立大では初めて「教学と経営の分離」を実現し、民間のコスト感覚を採り入れるという。 新大学は「都市教養」「システムデザイン」「保健福祉」の3学部で開設。さらに近年のうちに「都市環境学部」も置く。いずれの学部も東京を中心テーマにした「都市学」を基本教養として学ばせる。「大都市の人間社会の発展」を目標に掲げ、都庁や企業、研究機関などの現場を踏んだ実学教育を実施する。 「単位バンク」制度では、単位互換の取り決めをしていない大学で聴講した講義や、社会経験なども可能な限り単位認定する。飛び級制度も積極的に活用する。50人程度の定員で寮制の「東京塾」(仮称)も設置。一線の文化人らを「塾長」に招き、学生が個性を磨き合う場にする。 大学の管理は強化する。経営のプロを理事長に招いて事務当局の発言力を確立する。教授らには業績主義を徹底して年俸制、任期制を導入。旧来の「教授―助教授―助手」といったピラミッド型の「徒弟制」は廃する。従来の大学運営から様変わりすることになり、一部では「学問の自治を侵す」と批判も起きそうだ。 [2003-08-01-23:27] |