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『国公労新聞』2003年7月21日付(第1149号) ●大学法人化法が成立 7月9日、参議院本会議で国立大学法人化関連6法が可決成立しました。 国立大学の法人化では、減量化・効率化を押しつけるため、国の機関以上に 主務大臣(省)・財務大臣(省)の強い統制下に置かれることとなり、その狙 いは、国の支出を抑制し、企業の求める大学をできる限り安価に作ることにあ ります。一方で、父母や学生には高い学費が、職員には労働条件の悪化と雇用 不安がもたらされることになります。 また、短期的成果や儲けにつながる分野偏重、高等教育と学術研究の公共性 を破壊しかねないという問題もあります。 法案の国会審議では、(1)世界に類例がない文部科学大臣による中期目標 の指示は、大学の自治・学問の自由を侵すこと、(2)中期目標に対して、文 部科学省、総務省のダブルチェックにより、減量化、効率化が押しつけられる こと、(3)財源保障も何ら明らかにされていないこと、などが明らかになり ました。 さらに、来年4月に予定する法人発足時には、労働安全衛生法に適合させる ことが事実上不可能であり、違法状態のまま法人化されることも明らかになり ました。 国公労連は、高等教育における国の責任放棄、国民への負担押しつけを許さ ず、当面、差し迫った課題である非常勤職員の雇用承継や労働安全衛生問題を はじめ、法人移行時の「合理化」を許さないとりくみを継続していきます。 |