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独行法反対首都圏ネットワーク


岡崎国立共同研究機構・基礎生物学研究所長 勝木元也氏のメッセージ
http://www.nibb.ac.jp/news/view.php?120


国立大学法人法成立〜勝木所長よりメッセージ(2003年07月09日)


 本日(7月9日)午後、国立大学法人法案および関連6法案が、参議院本会
議で可決され、成立しました。

 来年4月から、基礎生物学研究所は、大学共同利用機関法人の1機関として、
自然科学研究機構の1員となります。

 18大学共同利用機関、89国立大学および国立高専のすべての教員・職員
が国家公務員から非公務員(約12万3千人)となり、中期目標を掲げ、その
達成度評価を、10月に発足する大学評価機構が行うことになります。評価に
よって、資源配分がなされ、これまでにはなかった競争的な資金獲得が経営に
とって重要な要素となります。

 基礎生物学研究所は、学問を行うところです。学問の質によって、世界にそ
の評価を問うてきました。これからも、これまでにも益して一層の学問への集
中をしていきたいと決意しています。

 生物学は、速さや、量や、効率や、同じものを作ることを競う競技ではあり
ません。生きものの謎に迫り、そこから問題を設定し、それを解くことによっ
て、自然の見方が豊かになることを目指す学問です。直ぐに経済に役立たない
にしても、自然を理解する見方の豊かさによって、国民みんなが元気になるこ
とを願っています。

 評価は、このような基礎生物学研究の大事な性質に沿って行われるものと信
じます。私たちは、現在の日常の研究活動に、自信と誇りとを持って邁進する
ことが、すなわち高い評価を得られるものと確信し、今後も既定の方針で進み
ます。

 国家100年の根幹に関わる国立大学法人法の成立に当たり、我々の変わら
ぬ使命と役割とについて述べました。

岡崎国立共同研究機構・基礎生物学研究所 所長 勝木元也