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独行法反対首都圏ネットワーク


効率化と特色ある大学づくりを 国立大学法人法が成立

NHKニュース速報

 国立大学の運営の効率化や特色ある大学づくりを進めるため、来年四月から国
 立大学を法人化して、国の組織から切り離すための「国立大学法人法」が、き
 ょうの参議院本会議で、与党三党の賛成多数で可決され、成立しました。

 この法律は、国立大学について、来年四月から、大学ごとに「国立大学法人」
 という独立した組織に移行させるもので、国が引き続き交付金の措置は行うも
 のの、運営は各大学に委ねられることになります。

 具体的には、経営上の重要な事項を決める「役員会」と、経営上の問題点を議
 論する「経営協議会」を設け、それぞれ、外部から人材を登用して、民間の発
 想も取り入れた運営を図るとしています。

 そして、文部科学省は、教育や研究の向上、それに財務状況などについて、大
 学ごとに六年間の中期目標を定め、有識者による第三者機関で、大学の業績を
 評価し、その結果を交付金の配分に反映させることにしています。

 また、教職員の身分は公務員ではなくなり、能力や業績に応じた給与制度が導
 入できるようになる他、外国人も管理職に登用できるようになります。

 この「国立大学法人法」は、きょうの参議院本会議で、採決された結果、与党
 三党の賛成多数で可決され、成立しました。
 

[2003-07-09-14:00]

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国立大学法人法成立 文科相 本来の使命を十分に発揮して


NHKニュース速報

 国立大学法人法が成立したことについて、遠山文部科学大臣は記者団に対して、
 「一世紀以上にわたる国立大学の歴史において、極めて大きな転換点だ。この
 画期的な機会に大学には、優れた教育、特色ある研究、そして社会貢献という
 国立大学が国民から期待されている本来の使命を十分に発揮して、二十一世紀
 の知の未来を切り開いてもらいたい」と述べました。

[2003-07-09-17:52]

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 「国立大学法人法」成立 改革の一歩踏み出す


NHKニュース速報

国立大学はこれまで、文部科学省から予算や人事などで指導を受け入れる一方で、
画一的に保護を受けるという、いわゆる「護送船団方式」の状態が続いてきまし
た。

 今回の法人への移行はこうした現状を改め、個性豊かで国際競争力のある大学
 を目指して、大学の自主性、自律性を高めることが狙いだとしています。

 ただ、大学が独自に授業料を決められるようになることで大学間で学費に格差
 が生じれば進学の機会が制限されるのではないかという懸念や、経営の効率化
 や競争の激化によって基礎的な研究が疎かになるのではないかという指摘も出
 されています。

 また、文部科学大臣が大学ごとに教育や研究などの「中期目標」を定めること
 について、これまで通り文部科学省が大学に対して強く関与する余地を残して
 いるのではないかという疑問も出ています。

 国立大学はきょうの法律の成立で改革の一歩を踏み出すことになりますが、国
 立大学として求められる教育や研究の責任を果たしながら、いかに大学の自主
 性と特色を確保していくのかが問われることになります。

[2003-07-09-17:52]

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国立大学法人法成立 全国大学高専教職組 自主性損なう


NHKニュース速報

 国立大学法人法が成立したことについて、全国の大学の教職員などでつくる全
 国大学高専教職員組合は「法案の成立は文部科学省の統制・関与を強め、大学
 の自主性、自立性を著しく損なう危険性が生じるとして、強い憤りと抗議の意
 志を表明する」という内容のコメントを出しました。
 

[2003-07-09-19:21]