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☆山大教育学部問題 小学校定員増やし対応−山大の中学教諭養成  
 .2003年6月27日山形新聞 
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2003年6月27日山形新聞

■山大教育学部問題
小学校定員増やし対応−山大の中学教諭養成

 山形大、県、山形市の3者が教育学部の存続問題を話し合う「山形県の教員養成に関す
る懇談会」の第6回会合が26日、山形市のオーヌマホテルで開かれた。中学校教諭の養成
方法について協議、小学校教諭向けに開設する学科の定員を拡大し、中学校の1種免許状
を取得できるシステムを導入する方向性を確認した。

 大学本部と教育学部の説明によると、これまで50―60人としてきた小学校教諭を養成す
る学科の定員を60―80人に拡大する方向で検討。国語、社会、数学、理科、英語の主要5
教科を中心に、積極的に中学校の免許を取得できるよう工夫する。小中双方の資格を得よ
うとした場合、卒業要件を7単位上回ることが必要となる。

 計画的に人材を育成するこの学科と対照的に、他学部の学生が中学校教諭を目指す「開
放型」の履修体系が並存。「人文」「理」など一般学部の学生が中学校教諭を志す場合、
新たに設置する教職研究センターが教職に関する科目を開設するなどして対応、必要単位
が修得できるよう全学的な支援体制を整える。

 大学は「10教科の中学校教諭1種免許状の取得が可能になるよう検討する」としている
が、音楽、美術、体育、技術、家庭の技能5教科の教諭を養成するのは主要5教科と同一学
科なのかどうか判然としないため、次回以降に課題を残した。

 これに対し、高橋和雄知事は「中学の部分がどうもはっきりしない。小中学校ともに、
大学入学時から先生を目指す学生を計画的に養成してほしい」などと述べ、学科内に中学
校教諭を養成する課程を明確に位置付けるべきだと再三にわたって要望した。

 木村宰県教育長はこれらシステムに一定の理解を示す一方、計画養成の重要性を強調。
「中学は生徒指導が重要であり、(計画的に養成された)教職の専門的な力を備えた人材
がほしい」として、学科の定員拡大を強く求めた。