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不安抱え準備に追われる 「活性化」の目標置き去り 国立大 
 .共同通信ニュース速報 03/06/19
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不安抱え準備に追われる 「活性化」の目標置き去り 国立大


共同通信ニュース速報

 明治の帝国大創設、戦後の新制大学発足に次ぐ今回の大改革は「
大学の活性化」が目標とされる。だが十九日まとまった学長アンケ
ートからは、先行きに不安を抱えながら、準備に追われる大学の姿
が浮かび上がった。
 法人化に向けた各大学の準備は昨夏ごろから本格化した。しかし
、すべてが未経験の作業で「準備期間があまりに短い」(小樽商大
)、「膨大な作業量だ」(鹿児島大)と悲鳴が上がる。
 国立大学協会(国大協)の幹部は「時計の針を逆戻しにできない
」とするが、五人に一人が「移行は05年度以降がいい」と訴えて
おり、文科省のスケジュールを「拙速」と受け止めている。
 地方大を中心に「大都市部の大学や旧帝大と、その他の大学の格
差が広がる」とする学長も55%に達するなど、生き残りへの不安
も根強い。
 文科省の評価委員会などによる大学評価が「適切に行われるか不
安」との回答も76%に達した。この評価は、国からの運営交付金
配分に反映し、各大学の経営を大きく左右する。
 評価委は十月に発足するが、組織や評価の具体的な仕組みがいま
だに示されず、大学側の不満が高まっている。
 各大学の声を集約、代弁する立場の国大協は「法案成立後に見解
を表明する」と議論を先送りしており、ある学長は「文科省に遠慮
しすぎだ」と批判する。
 各大学が法人化というノルマを果たすのに懸命で、教育研究に目
を向ける余裕を失っている状況では、大学の活性化どころか、逆に
活力をそぐ危険性も出てきた。
(了)
[2003-06-19-16:41]