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独行法反対首都圏ネットワーク


                               2003年6月4日

                    抗 議 文

東京大学 総長
佐々木 毅 殿

                               東京大学職員組合

 東京大学職員組合は、貴職が、6月3日参議院文教科学委員会において行われた国立大
学法人法案に係る参考人意見陳述で、「法案を支持する立場」を明言されたことに対して、
厳重に抗議いたします。

 貴職が職員組合との交渉、並びに学内構成員に対する説明を疎かにしたまま、国会で参
考人として意見陳述することの不当性については、去る6月2日付抗議文で抗議したとこ
ろです。それでも私たちは、意見陳述の場では東京大学の現状や学内の動きについて率直
な意見を述べていただけるのではないかと、まだ一片の期待を持っておりました。

 結果的にそのような期待は、完全に裏切られました。
 貴職は、意見陳述の冒頭で法人化法案支持の立場を表明されました。かかる態度表明は
これまで学内公式の場で一度たりともなされたことが無いもので、傍聴に参加した者は耳
を疑わざるを得ませんでした。
 学内構成員に対して口をつぐんだまま、あえて国会の場で堂々と法案支持を表明される
とは、一体如何なるお考えなのでしょうか。たとえば同じ3日午前に意見陳述を行った本
田和子参考人のように、大学の実情を中心に語り法案自体に対する賛否を明言しないこと
も可能だったはずです。また、「やってみないと分からない」、「どれが、何がと言えな
いほど問題に囲まれている」という現状認識がおありなら、どうして「法案を支持する立
場」なる発言ができるのでしょうか。

 貴職の発言内容全体も、東京大学の現状にほとんど触れないまま、抽象的な改革論と政
府に対する「お願い」に終始しました。議員質疑の中で、法人化に対する懸念を表明した
部局があることを指摘した質問や、予算・施設の問題を指摘した質問が出されたにも関わ
らず、貴職は具体的に答えようとしませんでした。意図的に東京大学の現状に触れること
を避けたとしか思えません。

 国会において「東京大学学長(総長)」の肩書きでなされた貴職の発言は、東京大学が
今回の法人化を支持しているかのような、事実と異なる印象を与えかねないものであり、
極めて遺憾です。

 東京大学職員組合は、貴職が、参考人として法人化法案支持の立場を表明したことに対
し厳重に抗議すると共に、職員組合並びに学内構成員に対して、速やかに納得の行く説明
をなされるよう強く求めるものです。

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