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独行法反対首都圏ネットワーク



                            2003年6月2日

                 抗 議 文

東京大学 総長
佐々木 毅 殿

                            東京大学職員組合

 東京大学職員組合は、貴職が、職員組合との交渉、並びに学内構成員に対する説明を疎
かにしたまま、国会において国立大学法人法案に係る参考人として意見陳述することの不
当性を指摘し、これに厳重に抗議いたします。

 貴職は、本年一月の交渉において「法案全文が明らかになった後の速やかな時期に、総
長交渉と学内構成員に対する説明会を開催すること」を約束されました。その後、東京大
学職員組合からの再三の開催要請にも拘わらず、今日まで交渉も説明会も行われておりま
せん。このように学内構成員に対する説明責任を果たさず、なおかつ職員の正当な権利の
遂行を無視する一方で、参議院文教科学委員会において参考人として意見陳述をすること
は、常識に外れた極めて不当なことと言わざるを得ません。

 職員組合との交渉や学内構成員に対する説明責任を果たすことは総長としての義務的行
為であり、設置形態の変更等の極めて重要な事項に対する大学の意志決定に際し、デュー
プロセスを踏むことの重要性は前回の交渉において貴職も認めたことであります。このよ
うな義務的行為を怠っている者には、国立大学法人法案に係る参考人としては如何なる意
見をも陳述する資格がなく、また、たとえ意見を述べたとしても、職の責務を果たしてい
ない者の意見は、国民の代表たる国会議員を説得し得るものではありますまい。

 東京大学職員組合は、貴職が、職員組合との交渉、並びに学内構成員に対する説明を疎
かにしたまま、国立大学法人法案に係る参考人として意見陳述することに対し厳重に抗議
すると共に、今後、学内において為すべきことを速やかに為されるよう強く求めるもので
す。