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☆ 文科省事務次官ら処分 国立大病院再編巡り虚偽答弁書
 sahi.com 2003年5月23日付.
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asahi.com 2003年5月23日付

文科省事務次官ら処分 国立大病院再編巡り虚偽答弁書

 
 国立大学付属病院の組織改編に関する国会議員の質問主意書について、文部
科学省が作成した政府答弁書の内容が事実と異なっていたことがわかり、遠山
文科相は23日、同省医学教育課大学病院指導室長を訓告に、事務次官を含む
同省幹部ら6人を文書による厳重注意の処分とした。政府は同日、事実関係を
改めた答弁書を閣議決定した。内容を訂正する答弁書が作られるのは異例とい
う。

 遠山文科相は同日の記者会見で「誠に遺憾。二度とないようにしたい」と陳
謝した。

 質問主意書を提出したのは、三井辨雄(わきお)衆院議員(民主党)。全国
の国立大病院関係者が作業部会の委員となって昨年3月にまとめた「国立大学
付属病院の医療提供機能強化を目指したマネジメント改革について」と題する
「提言」に関し、昨年11月、文科省関係者のワーキンググループ会合への出
席状況や発言内容を明らかにするよう求めた。

 これに対し、文科省は「記録が存在しない」とする答弁書をまとめ、政府は
同月26日に閣議決定した。ところが、今年4月にワーキンググループの議事
録が存在すると週刊誌が報じ、文科省側は今月14日、国会で答弁書の誤りを
認めた。

 理由について文科省医学教育課は「会議の事務局を務めた九州大学がテープ
を起こしただけの発言の記録は正式な議事録ではないととらえていた」と説明
している。

 議事録をめぐっては、日本輸血学会副会長の元東大付属病院輸血部長・柴田
洋一医師が、情報公開法に基づいて文科省や九州大学に開示を求め、3月末に
「文書不存在」を理由に不開示となった経緯がある。

 同学会は、「提言」が臨床検査、輸血、病理、放射線などの「中央診療部門」
に専任教官を置かずにこれらの部門を統合する合理化案を盛り込んだことに対
し、「高度な医療を支える専門家の養成ができなくなり、安全な医療の実現に
逆行する」と強く反発。柴田医師は「文科省主導の病院改革に抗議する」と昨
年12月に東大を退官した。

 柴田医師によると、議事録は、週刊誌で報じられた直後に九大側から送られ
てきたという。