独行法反対首都圏ネットワーク |
山口二郎(北大教授)「国立大学の独立法人化に反対する理由」 2003.5.11 http://note3.nifty.com/cgi-bin/note.cgi?u=MLH05564&n=1 「国立大学教官有志による独立法人か反対声明の呼びかけ人に加わることにし た。いままでは、独立法人なる改革にはきわめて懐疑的ではあったが、負け戦 が見えているので余分な手間をかけたくないという気持ちがあった。しかし、 このまま座して、理念不在の改革を看過することは、日頃の政治評論に矛盾す る行為と思った次第である。 独立法人改革の問題点をあげればきりがないが、最低限来年4月からの移行 を凍結すべき理由がある。国立大学が国の行政機関でなくなると、労働基準法 等、労働関係や安全関係の様々な法規の適用を受けなければならない。そのた めの体制づくりが来年4月に間に合うはずはない。国立大学協会は、それらの 法規制の適用を「弾力化」するよう要望を出そうとしている。要するに、この まま独立法人になれば、大学は違法状態の塊になるのである。 このこと1つを取ってみても、独立法人化がいかに拙速なものであるか、明 らかである。大学の中にいて、様々な改革がまともな論議もないままに所与の 前提とされるのを見ていると、戦争というのはこうして始まったのだなあと分 かったような気になる。もちろん、今敗北主義に陥っている場合ではない。」 |