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60大学が入試問題などを外注「機密性は大丈夫?」 読売新聞ニュース速報 2003年度の大学入試で、複数の国公立も含め60を超える大学が、問題作 成や事前チェックを大手予備校2社に発注していたことがわかった。全国の大 学のほぼ1割にあたる。 入試ミスが相次ぐ中、大学関係者は「社会の目が厳しくなり、心身ともに負担 が大きい」と語るが、文部科学省は「機密性、公平性に懸念がある」としてい る。 河合塾は3年前、大学入試の問題作成を請け負うと宣言。グループ内に 別会社として設立した「テスト研究センター」が問題作成と事前チェックを始 めた。2001年度は約20大学だったが、2003年度は50近い大学から 発注を受けた。代々木ゼミナールは1980年代末以降、数回、問題作成をし たことがあったが、2003年度は、グループ内に昨年設立した「教育総合研 究所」が約20大学の問題を作った。 両予備校とも、秘密保持のために別部門で業務を行い、大学名は、社内でも限 られた担当者にしか知らせていないという。 一方、入試ミスは年々増加。文科省によると、2003年度入試で報告のあっ たミスは、5月14日現在で100大学140件と、前年度の79大学117 件を大きく上回った。ある私大教授は「問題作成は時間と神経を使い、ミスが あれば責められる。負担感は強い」と明かす。 こうした事情を背景に、代々木ゼミは「ミスが続くにつれ問い合わせが増えた。 ニーズは急速に高まっている」と話している。 しかし、2社と並ぶ大手の駿台予備学校は参入しない考えだ。「各大学にはア ドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)を持つことが求められ、入試 問題はそれに沿って独自に工夫すべきだ」というのがその理由だ。また、文科 省大学入試室も「決して望ましくはないが、基本的には大学の自由。ただ、批 判を受けた時に、説得力ある説明をできるようにすべきだ」とクギを刺してい る。 [2003-05-15-03:02] |