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☆京大原子炉、06年3月に休止 廃炉費用100億円超か 
 .朝日新聞ニュース速報 
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京大原子炉、06年3月に休止 廃炉費用100億円超か


朝日新聞ニュース速報

 京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)の研究用原子炉(京大炉、熱出力500
 0キロワット)が06年3月で運転を休止することが決まった。廃炉の進め方
 や時期について、近く京大と文部科学省が協議を始めるが、廃炉費用は100
 億円を超える可能性がある。04年には国立大学を国の組織から独立させる法
 人化が予定されており、京大にとって重荷になりそうだ。
 京大炉は、全国に5基ある大学の原子炉では最大。64年に本格運転を始めた。
 核兵器に転用可能な高濃縮ウランを燃料に使う。燃料は全量米国から購入し、
 使用後は米国に返送している。
 米国は96年、核不拡散政策の一環として、自ら供給した高濃縮ウランを09
 年5月までに世界中から回収する計画を決めた。京大関係者によると、米国と
 の協議で、京大炉では高濃縮ウランの在庫を06年3月までに使い切ることに
 なった。
 国の安全審査を受けて別の燃料に切り替えれば運転を続けられるが、費用がか
 かり、使用後の燃料処理のめども立たない。京大は燃料変更の申請を見送るこ
 とにし、06年の休止が固まった。
 京大は休止後も炉の管理は続ける方針。廃炉にすると、コンクリートや金属な
 どの廃棄物が5000〜1万トン発生し、処分費だけで50億〜100億円に
 達すると試算。このほかに解体費もかかる。法人化を控える京大としては問題
 を先送りできず、廃炉に備えた資金の確保を文科省に求める考えだ。
 京大炉は、放射線の医療応用や材料分析などの研究をしている。核分裂反応で
 発生する中性子を利用する。原発と違って、炉心は高温高圧にならない。全国
 共同利用施設で、年間のべ約6000人の研究者が使っている。
 
[2003-05-03-03:03]