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独行法反対首都圏ネットワーク



保守新党も、国立大学法人法案に“100年に一度の大失敗”との危惧感

                                       2003年5月19日
                                      独立行政法人反対首都圏ネットワーク事務局

5月13日保守新党の熊谷代表は記者会見で以下のコメントを発表した。同党の見解
は法案の問題点を鋭く衝いているので紹介する。一番最後の部分で、「何らかの形で
補強するということが必要」と述べていることが、文科委員会での付帯決議に対応し
ていると考えられる。参議院審議においては、付帯決議では法案の持つ問題点は解消
されないことを明らかにし、“100年に一度の大失敗”をおかさぬために、与野党
の会派を越えて急速に廃案の声を拡げていくことが大切であろう。

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保守新党の立場

http://www.hoshushintoh.com/kisha/k030513.html

熊谷代表記者会見
平成15年5月13日
保 守 新 党
 
13日午前10時より熊谷代表が定例記者会見を開催し、現在審議されている法案
また問題等についてコメントしました。

【国立大学独立行政法人化法案について】

 現在、衆議院の文部科学特別委員会で国立大学独立行政法人化に関わる法律
が審議され、最終段階にきています。私どもも遠山文部大臣の言われる「100
年に一度の大改革」ということで、理念その他骨子について色々と話を伺い、
「なるほどな」と。また、大学の代表の方々、地方の国立大学の方々とも意見
交換等もしまして、大変いい方向かと思っていたのですが、審議入りし、具体
的な法律案に審議の過程で光が当たるにつれて、実はなかなか問題がある、と
考えるようになりました。

 この件については、私のほうから昨日、二階幹事長、また井上政調会長にも
話をしました。やはり100年に一度の大改革で、100年に一度の大失敗、となら
ないよう、ここは我が党として委員会の場できちんと審議を通じて、私どもの
危惧感を取り除いてもらう努力をしなければなりません。

 要点を申し上げると、国立大学独立行政法人化ということ自体は私どもも是
とするわけですが、結果としてこれら大学の自治や学問研究の自立を損ない、
官僚支配になってしまうのではないか、と。(法律の)運用次第によっては、
そういうことになる可能性がある、という危惧感を持つに至っています。

 特にこれをこのままやると、天下り三倍増計画のような結果になってしまう
のではないだろうかと。現場の委員の意見等や、各党の議論に参加している方々
の話なども聞くと、皆さん、そういう感じを多少なりとも持っているようです。

 大学の中期目標を大臣、つまり実際においては官僚が決める。ご存じの通り、
文教行政というのはもっとも統制色の強い、信じられない戦前型の仕組みがま
だ残っている。私どもの体験からしてみると、余計に危惧感を持っているわけ
です。

 (この法律案の)そういう仕組み(=内容)が工夫されないままに、法律が
できて後は官僚の世界に持っていかれると、先ほどの危惧感が現実のものにな
るのではないか。なんとかこれを何らかの形で補強するということが必要なの
ではないか、と思っています。

(後略)