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酒田短大に解散か破産要求 文科省、最後通告へ 
 .共同通信03/04/25 
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酒田短大に解散か破産要求 文科省、最後通告へ


共同通信ニュース速報

 中国人留学生ら学生全員が卒業し、休校状態にある酒田短期大学
(山形県酒田市)を運営する学校法人「瑞穂学園」に対し、文部科
学省が解散か自己破産をするよう要求する方針を固めたことが、二
十五日分かった。
 瑞穂学園の債権者、共同抵当証券(東京都中央区)が三月下旬、
短大の土地と校舎の競売を山形地裁酒田支部に申し立て、同支部が
今月初めに競売開始決定をしたのを受けた措置で、文科省は「競売
が決定すると所有権が移り、文科省を含むほかの債権者に債権の分
配ができなくなる恐れがある」としている。
 文科省は、学園側が応じなければ前例のない「解散命令」を出す
構え。短大側にとっては事実上の最後通告で、短大は四十年余りの
歴史に幕を下ろすことになる。
 瑞穂学園は二○○○年四月、「短大の旧経営者が不正な手続きで
校舎などを抵当に入れた」として、共同抵当証券に約一億一千万円
の債務不存在確認などを求めた訴訟を東京地裁に起こしたが、今年
二月に東京高裁で学園側の敗訴が確定。
 共同抵当証券は「短大の土地や校舎を担保に融資したが、回収の
見込みはない。勝訴したため競売申し立てに踏み切った」としてい
る。
 文科省は短大側に奨学一時金の返還を求めている。
 酒田短大は二○○一年十二月、中国人留学生約二百人の首都圏大
量移住が発覚。経営陣による奨学金の不正流用や資金難による職員
給与の未払いなど不祥事が次々と明らかになった。今年一月には酒
田労働基準監督署に、学校法人としては異例の倒産認定を受け、教
育機関として機能停止に陥った。
(了)
[2003-04-25-19:52]

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留学生頼みの経営に警鐘 短大離れ加速で文科省


共同通信ニュース速報

 文部科学省が酒田短大に「伝家の宝刀」と言われる解散命令まで
検討する事態になったのは、減少する学生の穴埋めを留学生受け入
れで済まそうとする、短大側の場当たり的な経営を戒める必要に迫
られたためだ。
 解散命令は、一九四九年に私立学校法が施行されて以来、四年制
大学や短大を運営する学校法人に行使されることはなかった。酒田
短大への対応は、経営難のほかの短大に教訓を示す狙いもあるとみ
られる。
 日本私立学校振興・共済事業団(東京)によると、全国の私立短
大四百三十四校の二○○二年度の入学定員約十一万七千五百人に対
し、入学者数は十一万二千二百人。総定員を下回り、定員割れした
短大も全体の48%に当たる二百十校で、このうち三十八校では定
員の半分にも達しなかった。
 短大離れが加速する中、短大に入学した外国人留学生は十年前に
比べ約三倍に増加。酒田短大の中国人留学生のケースでは、東京入
国管理局が昨年一月、風俗店でビラを配ったとして首都圏に移住し
た女子学生を摘発。地下銀行を営んでいたとして、警視庁が元短大
生を逮捕する事件もあった。
 文科省の担当者は「中国人留学生をめぐる一連の問題が社会に与
えた影響は大きく、酒田短大が現体制のまま存続することは許され
ない」としている。
(了)
[2003-04-25-20:36]