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『毎日新聞』2003年4月8日付 名工大が組織改革 縦割り廃止、4領域に−−トヨタ自動車寄付講座も設置 名古屋工業大は、学科ごとに縦割りだった研究組織を廃止し、「おもひ(思 い)」「しくみ」「つくり」「ながれ」と名付けた4領域に再編する組織改革 を行った。「異分野の教官が交流し、横断的な研究を進める全国初の試み」と いい、柳田博明学長が7日、会見で説明した。 発想▽設計▽製作▽運用という、ものづくりの筋道に沿って全教官を再編す るユニークな試み。再編後の教官数は、おもひ96人▽しくみ104人▽つく り97人▽ながれ94人。同じ講座だった教授と助教授が別の領域に属すなど、 従来の区分は全く考慮されていないという。 各学科の教授会が実質的に持っていた人事権を取り上げ、人事企画院や代議 員会などの全学機関が人事や教官室の割り振りなどを担う。来年度には、教育 組織の再編も行う予定で、先行して今年度から、優れた教育プログラムを開発 した教官などに学長判断で重点的に予算配分する総額4000万円の「教育活 性化経費」制度も発足させた。04年度の大学法人化を見越した改革の一環。 「名工大ファンド」を開設し、学内ベンチャー設立に出資するなど「大学の成 果の応用」を目指すいくつかの改革案も同時に発表された。 また、同大は今年度、トヨタ自動車の寄付講座を設置することを決め、8日 に学内で記念講演会を開く。「技と感性の力学的触覚テクノロジー講座」と題 した5年間の時限付き。「技能の伝承には触覚が大きな役割を果たしている」 とし、伝統技能の機械化を見据えて触覚の力学を研究する。【山田大輔】 |