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☆三菱重工、阪大と包括提携――基礎研究など成果活用 
 .『日経産業新聞』2003年3月14日付 
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『日経産業新聞』2003年3月14日付

三菱重工、阪大と包括提携――基礎研究など成果活用
 

 三菱重工業と大阪大学は13日、研究成果の活用などを目的とした連携推進協
定を締結したと発表した。基礎研究から応用開発まで一貫した協力体制を整え
ることで効率的な研究開発を進める狙い。企業と大学は特定の研究分野で共同
研究・開発する例は多いが、全学を対象とする包括的な提携は珍しい。

 連携の内容については今後、詳細を詰める予定。両者が重点課題を設定し共
同研究を進める目的志向型の研究方式と、三菱重工が一般公募する研究テーマ
に阪大の研究者が応募する方式の二つを想定している。新設する連携評価協議
会が研究成果などを評価することで連携の質を高める。

 具体的な研究テーマはまだ決まっていないが、環境やエネルギーなどの技術
開発が候補。特許など知的財産権は研究への貢献度合いに応じて配分する方針
だ。共同研究だけでなく、大学院学生の三菱重工の研究開発への参加を通じた
人材育成なども実施する。

 今回の提携の狙いについて阪大の岸本忠三学長は「大学の基礎技術を活用し
てもらうことで、社会に貢献できる」としている。三菱重工も共同研究を通じ
て同じ研究テーマの基礎部分を阪大に任せることができる。三菱重工の柘植綾
夫常務は、「ものづくりではなく新たな価値を創造する21世紀型の産学連携を
目指したい」と語った。