トップへ戻る   東職HPへ戻る
独行法反対首都圏ネットワーク

☆私たちは「概要」にもとづく  国立大学法人法案に反対します 
 . 千葉大学の有志
--------------------------------------------------------------


田栗 正章(千葉大学理学部)です。千葉大学の有志は、今回の「国立大学法人法
案の概要」に基づく法案作成に強い懸念を感じています。そこで2月3日に学内
緊急集会を開催し、上記の形での法案に反対する旨を表明し、学内で賛同署名を
集めることにしました。以下に、私たちの趣意書と賛同署名簿をご紹介します。
全国の大学でこのような運動が拡がることを期待しています。

----------------------------------------------------------------------------------------------------

           私たちは「概要」にもとづく
           国立大学法人法案に反対します

 文部科学省は、1月31日、国大協法人化特別委員会に対して、「国立
specialcommittees/specomsiryou.htm 参照)を示しました。それによれば、
国立大学の設置者は国立大学法人とされ、国立大学法人の管理運営は、
「役員会」と、学外委員が過半数をしめる「経営協議会」が主に行い、
国立大学としての組織は「教育研究評議会」のみで、その審議事項は狭い
教学のみに限定されており、「教育研究組織」についてさえ審議事項から
除外されています。

 2002年3月の文部科学省の法人化問題についての「最終報告」でも、
教学と経営の一体的運用を図る観点から、「大学」の組織とは別に「法人」
としての固有の組織は設けないとしていました。今回の案は、このこと
からも大きくはずれた組織編成となっており、しかも「教育研究組織」に
ついても審議事項とされないようでは、教学の経営に対する自律性さえ
保障されないとの懸念を抱かざるをえません。これは、これまで多くの
先達の不断の努力によって築きあげられてきた、学問の自由をおびやかす
ことにはならないでしょうか。

 さらに「概要」によれば、学長の権限が非常に強大になり、私立大学の
学長・理事長・総長の権限を併せもつことになります。ひとりの人に
過度な権限が集中したときの組織の危うさは過去の様々な事例が示して
おり、たとえ大学といえども大いに懸念されます。しかるに学長選出の
手順では、その時の学長・学外者の意見が極めて色濃く反映される仕組み
になっており、大学構成員の意思がどこまで反映されるのか、学術の自律性
が危うくならないか、危惧の念を抱かざるをえません。

 以上のように、「国立大学法人法案の概要」は、教育と研究の場である
国立大学を、経営優位の論理で組織しなおし、民主的な大学運営を行い難く
するなど、重大な問題をはらんでいます。教育公務員特例法の第一条にある
「教育公務員の職務とその責任の特殊性」についての崇高な精神などには、
ほとんど配慮が払われていません。

  大学の教育・研究に直接携わっている者が主体となりえないような、
   「概要」にもとづく国立大学法人法案に、私たちは反対します。

 2003年2月13日

  [呼びかけ人 (2003年2月13日現在)]
   南塚 信吾 (文学部長)         田栗 正章 (前理学部長)
   小川 建吾 (理学部長)         御領  謙 (元文学部長)
   古在 豊樹 (園芸学部長)        水内  宏 (前教育学部長)
   大日方 昂 (自然科学研究科長)  村上 雅也 (前自然科学研究科長)
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

◎ 上記の声明にご賛同いただける方は、次のいずれかの方法により、下記の
 期限までにご連絡下さい。
  (1) 下の枠内に署名し、下記事務局宛にFaxまたは郵送する。
  (2) tagurimm@ybb.ne.jp 宛に、声明に賛同する旨の E-mail を出す。
   [例] 私は、「概要」にもとづく国立大学法人法案に反対します。
                                氏 名   (所 属)
[期限] 第1次 : 2月21日午前12時 (評議会に向けて)
    第2次 : 2月23日中 (国大協理事会に向けて)
・いただいた署名は、評議会・国大協・文科省等の学内外に対するアピール
 として、できるだけ効果的に使用させていただきます。

             賛  同  署  名
     -----------------------------------------------
     |氏 名|       |所属部局|        |
     -----------------------------------------------

[事務局連絡先] 千葉大学 文学部 安田研究室  Tel & Fax:(043)290-2299
                  E-mail:yasuda@bun.L.chiba-u.ac.jp